双子の孫に、むずかしい 悩み事が多くなった。
保育園にいた時とは違う悩みだ。
学校では 今はまだ勉強よりも、友人関係の事で、解決方法を考える事が多くなって来た。
そんな私にも、中学生の時 いじめかなと思われる悪ふざけを、された思い出がある。
私の中学校は、木で造られた 古くて寒い校舎だ。
放課後には、当番の生徒が 消えたストーブのアクを、きれいに取って 石炭を運んで来て ストーブに入れておく。
そして、朝になったら用務員さんが各教室のストーブに 火を着けて回った。
生徒が、朝学校に着くと みんなストーブの周りに集まり 暖まった。
そんなある日の放課後 教室の掃除が終わって、私達女子数人と男子数人でワイワイ遊んでいた。
そんな時、早く帰りなさいと先生から注意を受けた。
私は自分のカバンが無い事に気づいた。カバンが無いと帰れない。
女子達はみんなで 探してくれた。
すると、まさか まさかの所にあったのだ。
カバンは、ストーブの中の黒い石炭の上に乗っかっていた。
見つけられなくて帰ったら、私の勉強道具は燃えていたかも知れない。
しかし今思うと、用務員さんが 火を着ける時に、すぐ分かる事だけど。
友達は私に教えてくれた。
男子の中の一人が、私に好意を持っていたらしく 男子みんなで悪ふざけをしたようだ。
カバンを見つけた私達女子は、思った。
「男子達、みんな家に帰ってから 私のカバン見つけたかなって、心配で眠れないかもね。
でも、悪い事したんだから 明日驚かしてやろう」という事になった。
次の日、男子に私達は言ってやった。 「昨日 あちこち探したんだけど、カバン見つけられなくて、そのまま帰ったんだよ。」
男子達は、ストーブの中のカバン は燃えちゃったと 驚いた顔、 顔、 顔だ。
私達は「う、そ、だ、よ、」
アハハハとみんなでお腹をかかえて笑った。
それにしても、いじめではなく好意を持った人に対して 悪ふざけで、こんな事を、するんだね。
だけど、私に好意を持ってくれるなんてイヤな気はしなかった。
だから怒る気持ちは起きなかった。
頬が、ほんのり紅くなっていた時代の思い出だ。。
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