相談所でお見合いし、先へ進んだaさんを私の実家へとご案内し、両親に会っていただきました。



玄関で早速、父が出迎えてくれると奥の座敷へ案内してくれた。



この座敷の間で妹の結婚の際もお相手の挨拶、ご両親、家族を迎えてきた。


再び私の番が戻ってきた。



席に着くと母がお茶を出してくれた。


父と母が揃って正式にスタートした。


この日の流れとして、


父母に挨拶して、


aさんの自己紹介、


少し会話してからの、


aさんが結婚の申し込みを両親に話してくれる、


そして承諾を得る、


という流れを打ち合わせていた。


私はあまり仕切らずaさんに切り出しを委ねるつもりでいました…。

これが少し反省するのですが、



父はよく話すタイプなので、あれこれとaさんの自己紹介の内容から話を膨らませていた。


そうして途切れなく会話が続いているので、私も特に口を挟む事なくいたし、私も緊張していた。


父とaさんが対面して話している光景を目の前にして現実か夢かわからないような浮きだった気持ちだった。


私の隣で父と話すaさんの横顔を見て、素敵だなぁ、、、と見惚れていた。


声の抑揚があって表情豊かな父と、緊張しているだろうけど冷静な雰囲気で淡々としているaさんは対照的に見えた。



そうしてぼーっとしていると、会話が終わり少し沈黙の時間が流れた。


私がこの時機転を効かせるべきだった。



父が先に切り出してしまった。



将来を考えている事を娘から聞いておりますが、


その通りですか?



と、結婚の挨拶の目的で来たことを確認してきたのだった。



あー、私の失態…。


性急な父の性格をのんびり構えてしまった。



せっかくaさんが伝えてくれる予定だったのに…。

私のバカやろう…。




aさんも今まで仕事の話題であったのに急に話が変わって動揺していたが、




しっかりと答えてくれた。


結婚して夫婦になってこれから一緒に歩んでいきたい事を両親に伝えてくれた。








隣で言葉を聞いていて、

本当に感動して涙がでた。





父と母はどうぞ宜しくお願いします、と深々とaさんに改めて挨拶をしてくれた。