体がひとつになり、快楽を得る。
まーさんの腕に包まれて眠る。
木陰の涼しさと、もう声をかけられることはないという安心感から、深い眠りにつく。
夏の終わりだからか、寝ても寝ても眠い。



夕方になる前に市街地へ戻ってくる。
シェイクをドライブスルーして、冷んやりとした甘さを堪能する。
いつもの駐車場でまったりする。
今までは聞けなかった、元カノの話を質問する。



なんで別れたのか?何が理由なのか?
どこが嫌いになったのか?
今までになく、素直に質問に答えるまーさん。
へー、そんなことがあったんだ、、、
と新鮮な気持ちになるカオル。



客観的に状況を判断すると、結婚願望のある元カノがまーさんに見切りをつけた、という感じだ。
まーさんはまだまだ結婚願望は無いようだが、歳を重ねていつか、しっかり者の年下の子と結婚しそうだなぁ、なんて思ってしまう。
そんな日が来るのは嫌だけど、、、



今日は嫉妬もせず、冷静にまーさんの過去の恋愛話を聞けた気がする。
そこまで心もざわつかない。
けどまーさんは、カオルがヤキモチを妬いたと思ったようで「今はカオルさんだけだよ」と、フォローしてくる。



まーさんからするとカオルは、「感情の起伏が激しくて、ちょっとしたことをネガティブに考え込みやすい性格」らしい。
でも現時点では「カオルさんの全部が好きだよ」と言ってくれているので、その性格も良い方に働いていると思いたい。



好きな内は、どんなことも魅力的に思えるものだ。
好きの魔力にかかったまーさんは、カオルのどんなことも好意的に受け止めてくれる。
これが恋の成せる技であろう。
カオルにだって、まーさんのどんな部分も今は好きと感じられる。



別れ際にもう一度体を重ねるが、上手く合体できない。
それを補うように、強く抱きしめ合う。
「カオルさん、今日はありがとう。誕生日お祝いしてくれて嬉しかったよ。ずっと一緒にいてね」と、改まって言ってくれる。



送ってもらい車から降りると、「淋しかったら電話して良いからね」と、声をかけてくれる。
私が「淋しかったら電話しても良い?」と聞かなかったから、言ってくれたようだ。
ふふ、面白い、すっかり私のペースになっているようだ。