ヨガスタジオなどで初めてのクラスに参加することを躊躇ってしまう最大の原因は、既に通っている人たちはきっとカラダが柔らかいのだろうなぁ…と、自分の柔軟性の足りなさを気に掛けてしまうことだと思います。
ヨガ関連の広告を見ると、スタイル良く身体が柔らかそうな人たちばかりがモデルになっているのだから、そうなってしまうのも仕方がありません。
でも以前にもお話しした通り、ヨガは柔軟性や筋力、また年齢にとらわれず誰もがその恩恵を受けられるもの。柔軟性に自信がない人ほど、1度だけのレッスンの前と後での自分の違いを顕著に感じることができるでしょう。
今回のコラムもヨガと関連付けて、RUNがもっと楽しくなるカラダ作りを提唱します!
体幹トレーニングのすすめ
2015年箱根駅伝で青山学院大学を優勝に導いたことで、ここ最近再度注目されている「体幹」のトレーニング。
写真:http://fitmw.com/
体幹トレーニングと聞くと、上のプランクポーズのように、ツラ~イ腹筋を鍛えるコアトレーニングを連想する人が多いのではないでしょうか?
そもそも「体幹」とは、四肢と頭部を除いた胴体部分をさします。腕と体幹をつなぐ肩関節、肩甲骨や背骨、脚と体幹をつなぐ股関節などの周辺の筋肉を調整するのが体幹トレーニングです。
一方「コア」は、胸部の安定性を保つ肋骨のようなものがない腹部の安定を支えるインナーマッスルをさしているので、先ほどのプランクなどはコアトレーニングにあたり、コアは胴体にあることから体幹トレーニングの一部と言ってもいいでしょう。
フルマラソン完走を達成するのに、脚力の強化が必要なことは周知のこと。でもマラソンは脚だけで走るものではありません。
試しに上半身を固定してみてください。両腕をぴったりと体側につけて動かさずにその場で足踏みをしてみましょう。次に上半身を解放し、両腕を自然に振りながら足踏みをしてみてください。
どちらの方が脚を上げやすかったでしょうか?上半身が自由になった時の方が、脚の運びがよりスムーズにれませんでしたか?
人間の身体は、ある一つの関節を動かすと複数の関節や筋肉が付随して動くように作られています。常に上半身を支え、地面からの反発を繰り返し受けている下半身。その負担を軽くするためには、上半身、つまり体幹を自由に動かせるようにするトレーニングが必要です。
キーポイントは「自由」であること
膝関節や股関節の動きに関与する太もも前面の大腿四頭筋、足首や膝関節の動きに関与するふくらはぎの下腿三頭筋。そしておしりの臀筋。このエリアの筋肉を鍛えたり、また入念にストレッチしたりする人は多いかと思います。
でも、持続的なパワーと効率性を伴うRUNには、身体の各部のコミュニケーションがスムーズに行われる全身の動きが必要です。そこで下半身の強化と共に重要視されている上半身のトレーニングですが、往々にして見過ごされがちなのが体幹の柔軟性です。
オフィスで長時間PCに向かって座ったり、時間が空くとスマホの小さな画面を凝視したりと、背中を丸めて縮こまりがちなわたしたちの生活習慣。意識的に動かさないと、上半身は安定性と共に柔軟性をどんどん失い固くなってしまいます。結果的に日頃の姿勢や歩き方、そして走り方へと影響を及ぼしていきます。
右腕が前に出るには左脚との連携が、左腕が前に出るには右脚との連携が起きますが、肩甲骨周りが固いとその連携がうまく取れず、腕と脚の対角線上にある脊柱と臀部がその代償を払うことになります。
肩関節、胸郭、肩甲骨周りの背部、骨盤周りの柔軟性の欠如は、腕と脚の自由を奪うだけではなく、姿勢の崩れをも引き起こし、安定したRUNの妨げになってしまいます。ランナーにとって放っておくには大き過ぎる問題ですよね。
動かそうとしいている対象の他の関節や筋肉に余分な負荷をかけずにスムーズな動きを実現するためには、筋肉をただガチガチに固めて鍛えるのではなく、大きな動きを加えながら緩めて可動域を広げ、自由に動ける身体を作ることが大切です。
固める。 緩める。バランスよく。
体幹トレーニングの目的は、上半身に限った調整ではなく、身体全体をひとつのものとして捉えること。両腕と両脚はお互いに影響し合うので、体幹の一部が固かったり弱かったりすれば、同じことが脚部にも起こりうるということを心に留めておく必要があります。
だからこそ、体幹が自由に動くことがランナーの動きに不可欠なのです。
脚力の強化と同時に、体幹の安定性と柔軟性を向上させることができるバランスの取れたトレーニング方法として、ここでもヨガがとても有効です。
脚力が強いはずのランナーが、ヨガのあるスタンディングポーズをした時にうまくバランスが取れずにふらついてしまうことがあります。同じ姿勢で長時間走り続けるマラソンは、特定の場所に集中して筋力がつきやすくなるので、走るために頻繁に使われる筋肉はより固く、あまり使われない筋肉はより弱くなり、走る以外のことには適応できないからです。
必要以上に固くなった筋肉は、ある意味弱い筋肉と言えるでしょう。
試しに、片手をギュッと握りしめてみてください。
このままでは手の機能は失われてしまいますよね?
屈曲するために収縮し、また伸展するために緩めることができるのが理想的な筋肉の状態です。
一定の動きが繰り返し行われるRUNは、どうしても身体の筋肉の使われ方がアンバランスになりがちです。頭から足の先までまさに全身の細部を動かすヨガは、体幹の柔軟性を高めるとともに、RUNで失われたバランスを取り戻すのに大きな効果を発揮してくれます。
ヨガのあらゆるポーズは、正しく行えば、筋肉の収縮〈固める〉と弛緩〈緩める〉のバランスを相対的に保つことが要求されます。特定の筋肉だけが使われるということは一時もありません。一見易しく見えるポーズでも、全身の細部まで呼び覚まして機能させなければなりません。
下のダウンワード・フェイシング・ドッグ(下向きの犬のポーズ)を見てみると、それがよく分かります。
写真:http://www.fitday.com/
背筋を伸ばし背骨の動きをしなやかにして、体幹の安定性と柔軟性を向上させるポーズですが、体幹に限らず手の先から足の先まで、身体のあらゆる部分が働いています。
【安定性】
腕 :手、手首、前腕(肘から手首)、上腕三頭筋(腕の裏側)、三角筋(腕の上部)
背中:僧帽筋下部(背中の下部)、前鋸筋(胸郭外側面)
脚 :大腿四頭筋(太もも前面)、前脛骨筋(すねの外側)
【可動性】
腕 :指、上腕二頭筋(腕の表側)
背中:広背筋(肩甲骨の下)、傍脊柱筋群(脊柱の両側)
脚 :ハムストリング(太もも背面)、ふくらはぎ、アキレス腱
写真:www.dailybandha.com
手や足の小さな筋肉から脚や胴体の大きな筋肉、ふくらはぎや太ももの表面的な筋肉から脊椎に近い深層にある筋肉まで、安定性を保つ〈固める〉と可動性を保つ〈緩める〉双方のアクションが起きていることが分かります。このように、バランスの取れたヨガのプラクティスは、全身の細部にまで何らかのアクションを促します。上のポーズのように、あらゆる筋肉の収縮、或いはストレッチが起きることで各関節の可動域が広がり、身体がより自由に動けるようになり、結果的に、全身の筋肉の不均衡が改善され、より美しいフォーム、力強い走りの実現はもちろん、故障の軽減に寄与することになります。
体幹が固いと全身の自由な動きが奪われるだけでなく、背中が丸まって理想的な上半身の姿勢を保つことも難しくなり、胸が圧迫されてしまいます。胸郭が自由に動けなければ、肺の活動にも制限が出ます。呼吸をするためにより多くの筋肉を努力的に動かすことが要求され、その努力は過剰な筋肉の緊張を高め、効率的な動きを止めてしまいます。このように、体幹の固さは様々な要素でパフォーマンスの低下に直結します。
前に述べたように、体幹トレーニングの目的は、上半身を自由に使えるようにすることで、全身のコンディションを整えること。柔らかいね~!と他の人にびっくりされるような体幹の柔軟性は、ランナーには必要ありません。とは言うものの、走るための一連の動きの中で体幹の固さが身体の故障を招くことがないように、そして効率よい呼吸で長時間のエネルギー供給を可能にするために、体幹が自由に動けるようある程度の柔軟性を保っていきたいものです。
かすマラ大学初、女性限定ワンデーリトリート開催!
RUNに限らず、日常生活でも、身体の中で大きく動かすのは脚と腕。腕を動かすには肩甲骨の、脚を動かすには股関節の健康的な自由度が必要です。フルマラソン完走に必要なエネルギー消耗を抑えるエコな身体を作る体幹トレーニングは、姿勢が美しくなる、肩こりや腰痛が改善される、代謝・脂肪燃焼効果がUPする、バストアップ、おなかが凹むと言った、女性に嬉しい副次的効果が沢山ついてきます。
11月28日開催かすマラ大学初の女性限定ワンデーリトリートは、そんな自由な体幹作りを重視したヨガのレッスンつきです。
参加者全員が全身の筋肉の使い方を理解しながら、それぞれのペースでゆっくり進めていきます。
少しだけペアワークを取り入れるので、今まで気づかなかった自分の身体のインバランスや使い方の悪い癖などが発見できるかもしれませんね。
ヨガ会場は、国内第2位の湖 “霞ヶ浦”が望めるお部屋。自然を間近に感じて心をクリアにし、自分の軸を感じながら、自由に動ける身体を実現しましょう。
ヨガの後には、心と体に優しい旬の素材を使った美味しいお弁当をみんなで一緒に頂きます。日頃一人で抱えているRUNの悩みを、かすマラ大学の仲間と共に解消できたら嬉しいですね。
会場の外では、紅葉も楽しめるかもしれませんよ。
詳細は近日中に、facebook等でお知らせします。
どうぞご期待ください!




