「由依さん、愛してます」

 「もう一回」

 「……大好きです、ほんっとに愛してる」

 「可愛いね、私も愛してるよひかる」

 「〜〜っ、!!」

 「ははっ ひかるよわ笑」


 愛してるよゲームが、二期生の中で最近の流行りらしい。

 そんな話を振ってきたのはひかるのくせに、私が一回愛してると言えば、顔を真っ赤にして照れてしまうのだから、どうしようもない。

 可愛いねと頭を撫でれば、今度は「慣れてますね」と不貞腐れてしまって…。

 慣れていると言うより、相手が異常に照れてくれるから、照れがあまりやってこないのだ。


 「ねぇひかる、もう一回」


 拗ねたように口先を尖らせているひかるに、言ってみた。


 「…由依さん、私のことだけを考えててください、私の由依さんやけん、」


 そっと私の首に腕をかけたと思ったら、今度は至近距離でそんなことを言ってきた。

 
 「……、ちょ、え!? なんで!?」


 軽々とひかるを持ち上げれば、困惑しているようで、いやこれはひかるが悪い。

 
 「まだ昼間ですよ!?」

 「誘ってきたのはひかるでしょ」

 「えぇ、照れてくれんから、、」


 ぐちぐちと言う割に、嬉しそうなひかるをベットに下ろす。

 昼間から、イチャイチャする日がたまにあっても、いいだろう。


 「んふふっ 仕方ないなぁ、愛されてあげます」

 「うん、たくさん愛されて

 ねぇひかる、愛してるよ」



【完】