北朝鮮によるとされる2023年の仮想通貨ハッキング被害は800億円を超えたというレポートがあります。
米国のブロックチェーン・インテリジェンス企業であるTRM Labsは、最新のレポートで、2023年に北朝鮮に関与したと考えられる仮想通貨ハッキングの被害総額が約865億円（6億ドル）に達する可能性を指摘しました。
さらに、昨年末に発生したOrbit Chainへの攻撃に北朝鮮が関与していた場合、被害総額は1,000億円（7億ドル）にまで増加するかもしれないとしています。
TRM Labsによれば、北朝鮮による2023年の仮想通貨ハッキング被害は前年の1,223億円（8億5,000万ドル）から30％減少しましたが、依然としてすべてのハッキング事件の被害総額の3分の1を占めています。
北朝鮮が関与したとされるハッキング事件では、通常、ユーザーの秘密鍵やシードフレーズに不正にアクセスし、その資産を北朝鮮の工作員が管理するウォレットアドレスに送金する手法を使用しています。
その後、盗まれた仮想通貨は主に、ステーブルコインUSDTやTronと交換され、大規模なOTCブローカーによって、ハードカレンシー（強い通貨）に換金されます。
TRM Labsは、北朝鮮のマネーロンダリング手法が常に進化し、国際的な法執行の圧力を回避するために変化していると指摘しています。
北朝鮮は、制裁指定された仮想通貨ミキシングサービス「トルネードキャッシュ」や「ChipMixer」から離れ、ビットコインミキシングサービス「Sinbad」に移行したとされています。
TRM Labsは、サイバーセキュリティに関連する取引所の改善と、盗まれた資金の追跡と回収における国際協力の強化があったとしても、2024年にはさらなる大規模なサイバー犯罪が発生する可能性があると警告しています。
北朝鮮のハッカーは金銭やその他の活動に資金を利用するために攻撃を行う可能性があり、世界的な脅威となる可能性があると述べています。
したがって、北朝鮮のサイバー犯罪問題に対処するためには、企業や政府による持続的な警戒と革新が必要です。
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