ハードウェアウォレット、イーサリアムのハードフォークの可能性に同様のアプローチで対応
イーサリアムのマージは、9月15日5時5分（UTC時間）に行われると予想されている。マージは、イーサリアムがプルーフ・オブ・ステーク（PoS）への完全移行を示すマイルストーンであり、プルーフ・オブ・ワーク（PoW）と比較すると、エネルギー集約型のマイニングが不要になる。
また、一部のマイナーは、PoWの使用を継続できるようにするハードフォークの準備を進めている。フォークされたコインは過去に利益が出ていることが証明されている。例えばイーサリアム（ETH）の保有者は、2016年にフォークした際に同額のイーサリアムクラシック（ETC）を保有できた。
イーサリアムのブロックチェーンが2つの異なるネットワークに分かれる新たなハードフォークの場合、オンチェーンでETHを保有するユーザーは、フォークしたチェーン上で同量のETHWを持つことになる。これは追加のトークンであり、ETHとは全く異なる資産だ。
ハードウォレットを使用しているETHホルダーにとって、マージに続いてフォークが発生した場合、トークンはどうなるのか？この質問に対する答えをいくつかまとめたので、今後数時間のうちに迷ったり、詐欺に引っかかったりすることはないだろう。
実際、ほとんどのハードウォレットプロバイダーは、ETHPoWのサポートを追加する前に、フォークされたチェーンと同様に新しいチェーンでの採用を監視するという同じアプローチをとっている。また、アップグレード中にユーザーが何らかのアクションを起こす必要はないと警告している。
ハードウォレット「レッジャー（Ledger）」のCTOであるチャールズ・ギルメット氏はコインテレグラフに対し、「フォークが発生した場合、誰もが最初に知るべきことは、ユーザーが現在メインネットワーク上に持っている資産は安全であるということだ」と説明し、その上でETHのプルーフ・オブ・ワークのフォークを初日にはサポートしないという。ユーザーにとって安全かどうか評価する必要がある技術的側面が数多くあり、中でも新しいチェーンが安全であることを保証することが重要だからだ。
同様に、トレザー（Trezor）のビットコインアナリストであるヨゼフ・テテック氏は「Trezor Suiteは、マージ後にマージ前のプルーフ・オブ・ワークコインをサポートしないが、ユーザーはメタマスクなどのサードパーティーインターフェイスを使用して、ブロックチェーンの古いバージョンにアクセスすることができる」と述べた。
スイスのウォレットプロバイダーであるTangemも、PoWフォークをサポートする予定はないとのことだ。「このハードフォークの提案者の本気度が確認できるまでは、顧客にこのプロジェクトのサポートを示す用意はない」とCTOのアンドレイ・ラスキン氏は述べている。
ノンカストディアルウォレットを使用し、自分の秘密鍵を管理しているETH保有者は、両方のコインセット（ETHWとETH）に素早くアクセスすることができる。秘密鍵の所有者は、PoWネットワークをイーサリアム仮想マシン（EVM）ウォレットに接続するためにメタマスクを使ってフォークされたコインを収集することができる。
また、ウォレット企業は、ネットワークアップグレード中およびアップグレード後に特に注意するよう、ユーザーに警告している。「スキャマーは、主要なネットワークアップグレードの間は特に活発になります。コインを保護するために緊急の措置を取る必要があると主張する人物とは関わらないように」とテテック氏は警告した。
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