一昨日から下落傾向にあった仮想通貨市場ですが、今回の暴落の引き金ともなったbitFlyerFXの「SFD」についてまとめました。
いったい暴落を引き起こした「SFD」とはどういったものなのか!?
■bitFlyerFXとは
まず、bitFlyerでは現物取引と信用取引が行われています。
現物取引では本物のbitcoinを取り扱っています。
1BTCを購入する為には約100万円前後(現在価格)の日本円を入金して購入しなければなりません。
一方信用取引では、証拠金を預けることにより預けた金額よりも大きなお金を動かすことができます。
例えば、bitFlyerのFXは最大レバレッジが15倍なので10万円を預けるだけで1BTCの取引ができます。
1BTCを100万円で購入し130万円で売却すれば、10万円で30万円の利益を得ることができます。
しかし、この信用取引はハイリスクハイリターンです。
10万円を元手に1BTCを100万円で購入し、そのBTCが95万円になってしまったばあい、元手の10万円から丸まる5万円が引かれてしまいます。
さらに、証拠金10万円が50%(5万円)を切ると、強制的にロスカット(損切)されてしまうため、価格が下がってしまった場合、現物のように値上がりを待つことができません。
そして、信用取引で扱っているBTCは本物のBTCではなく、BTCFXという現物のBTCに見立てた仮の通貨で取引しています。
仮の通貨であるからこそ、少ない金額で大量のBTCを取引できるということです。
BTCFXは基本的に現物のBTC価格に沿って動き、現物のBTCが価格上昇すればあがり暴落すればこちらも下落するという性質を持っています。
つまり、現物の価格を予想して「買い注文」「売り注文」を入れるのが取引のベースになっています。
■BTC現物とBTCFXの価格が乖離
しかし、昨年末のBTC価格の急騰以来、現物のBTCとBTCFXの価格に大きな乖離が生まれました
信用取引の利用者が増え、買いが先行した為、一時は現物価格よりも50万円近くBTCFXの価格が上昇しました。
そしてそれ以来、上昇相場が来るたびにBTCFXはBTCよりも10%~30%ほど価格が高くなる環境が定着しました。
しかし、現物価格よりも価格が高騰しているという事は、暴落した時の下落幅が大きくなるためリスクが高くなります。
ロスカットになる危険性も乖離が少ない状況に比べて高いです。
そうした環境を是正するために、2018年2月8日にbitFlyerが導入した乖離縮小システムが「SFD」でした。
■SFDとは
SFDとは乖離価格が10%以上になった場合、乖離が大きくなる注文(買い)をした場合にSFD(手数料)を徴収し、乖離が小さくなる注文(売り)をした場合にSFDを付与するシステムです。
※乖離価格に対するSFDの価格は画像の通りになっております。
SFDシステムを導入することによって現物との価格乖離がなくなると思われましたが、乖離は益々広がることになりました。
なぜなら、乖離が進めば進むほどSFDの金額がおおきくなり、乖離10%未満で購入し20%以上で売却した場合、約定金額の約3%にあたる手数料がノーリスクで自動的に貰えるからです。
逆に20%以上乖離している際に売り注文をし、10%未満で買い戻すことをしてもノーリスクで3%の手数料を得ることができます。
つまり、今回の暴落は、乖離が20%を超えた時に3%のSFDを求めるユーザー達から売り注文が殺到した事が原因となりました。
BTCFXの暴落を引き金に、国内取引所のBTC現物価格、そして海外のBTC価格まで下落する事となったのです
■まとめ
今回、bitFlyerFXの乖離縮小システムが引き金となり暴落を起こした為、SFDシステムのリスクを警戒する声が上がっています。
その為、BTCFXユーザーの間では取引所を変える動きが見られています。
現在日本のBTCFXユーザー間で、「BitMEX」という海外の取引所が現在安定して人気を得ているようです。一度利用する取引所を考え直すのもいいかもしれませんね
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