ゾロアスター教
紀元前12世紀もしくは7世紀
アフラ=マズダを最高神とし
創始者はザラスシュトラ
ゾロアスターの物語は
善の神群と悪の神群の
1万2000年間に渡る戦いのあと
世界の終末に救世主が現れ
千年王国が築かれる。
場所はペルシャ
聖典はアヴェスターと言い
火や水を使った儀礼が中心
ゾロアスターは悪魔の教義とか
デタラメな宗教として
西側世界で嫌われた。
その背景には
ユダヤ人のユダヤ思想の原型は
ゾロアスターにある
とか
キリスト教の聖書の中
イエスが誕生した際
当時のユダヤの王に
三人の星読みが現れた話がある。
「我々は星読みである。新たな王が
生まれたことを知り訪れた。
どこにいらっしゃいますか？」
その時ユダヤの王に
子供が生まれた事実はなく
ユダヤの王は
「現在生まれたばかりの赤子を探しだし
すべての赤子を殺せ！」
と命ずる。この新たな王こそ
イエスである…という
キリスト教の話なのだが
この三人の星読みが
ゾロアスターだと言う話がある。
まず、ユダヤ人としては
紀元前６世紀
ユダ王国が新バビロニアに
強制移住させられ
その時にゾロアスター教の
アケメネス朝キュロス大王に
助けられユダヤ人が解放され
それまで多神教であったユダヤ人が
一神教に目覚めたという話が
ユダヤ人にとって
都合が悪かった。
キリスト教に関しては
10世紀頃、ヨーロッパ圏で
オリエント文化(アジア文化)が
注目され、ゾロアスターも
研究対象になったのだが
その頃、ヨーロッパが東西に分かれ
キリスト教も東西に分かれ
一触即発の状態にあった。
その際、西のキリスト教の王が
東のキリスト教の王に
「イスラム教徒に東のキリスト教徒が
迫害を受けている」
という嘘を流す。
これにより東のキリスト教では
十字軍を結成しイスラム教に
攻撃を仕掛けるのだが
この際、十字軍は
「キリスト教以外はすべて邪教！」
と、オリエンタル文化の中国やインド
そしてゾロアスター、そして
ユダヤ人まで迫害を行う。
十字軍は特にゾロアスターに対し
「ゾロアスターとは狂った悪魔の宗教で
創始時代、創始者とその妻
そして娘たちしかいない宗教であった。
創始者は自分の娘たちと近親交配して
信者にした」
などと徹底的に貶(おとし)めた。
それによりゾロアスターの
負のイメージが西側の間に定着した。
日本でも火を使う護摩業が
ゾロアスターの儀式であることを
認めたがらず
ゾロアスターは邪教とされた。
…何が言いたいか？
宗教とはいい加減である！
ということ。
ただし、千年以上続く宗教は
文化として人々の生活に組み込まれ
簡単に否定することは
出来ない。
だからといって
神や宗教に取り込まれ
真実を見落とせば
自分だけではなく
まわりまで不幸にしてしまう。
今、世界で起きている
宗教による戦争も
よくよく史実を照らし合わせれば
あまりに不合理で不誠実である
ことがわかる。
知ることの大切さを忘れてはならない。
