A子71歳 P19 | 風合瀬のブログ

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    私が15歳の頃、1968年イギリスでとても悲惨な事件が起きた。


    4歳と3歳(年齢は文書によって差違があり)の少年が殺害される。


    犯人はメリー・ベル11歳とノーマ・ベル13歳。彼女らには血縁関係はなく、実行犯はメリー・ベル。メリー・ベルはマスコミを通し警察を挑発したり、逮捕後も不規則発言を繰り返しサイコパスなどと呼ばれた。


    世界でも日本でも、表向き驚いて見せていたが、起こるべきして起きた事件であると1960年代を生きる人々は分かっていた。1960年代とは、二つの世界大戦が終わり日本などでも高度経済成長にわいていた…が、その光の影で貧困層の生活は地獄だった。


    メリー・ベルの母親は17歳でメリーを産む。その時の母親の仕事は娼婦。父親はわからない。母親はメリーを育てることを拒み親戚に預けるが、連れ戻される。すると母親はまだ赤ん坊のメリーをサドマゾクラブという店に連れて行き、客を取らせた。また、薬物を投与し殺害しようともした。後に母親は結婚するのだが、その相手は一度も職に就いたことのない男でアルコール中毒、メリーに暴行を加えていた。そんなメリー・ベルがまともに育つだろうか?


    日本でも"駅の子供たち"と呼ばれる子供たちがいた。戦後、両親を失くし駅で暮らすしかなかった子供たち。彼らはGHQ の助言により日本政府により一応の保護をされるが、そこでレイプされたり、人として扱われなかったりして、後に大きな事件を起こしたりした。



「立ちんぼなんかして子供出来ちゃって、その後どうするの?子供に父親の存在をなんて説明するの?」


私は、メリー・ベル事件の話や、駅の子供たちの話をして、彼女たちをなだめた。


「社会のせいにするな、親のせいにするな、なんて甘ったれがほざくけど、社会や親が悪いのよ!そんな親になっちゃダメよ」