A子71歳 P3 | 風合瀬のブログ

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    コロナ禍、家にいてもすることがない。じっとテレビを観ている。日本での感染者数、世界での感染者数が更新される。


「タレントが専門家みたいな口利いて!」


    私はこれでも国立大の理工学部を出ている。ウィルスが生き物ではないことも知らないタレントや、感染症専門医とされる"ヤブ"が腹立たしい!


「医者は医者でしかないのよ。ウィルス専門家はテレビに出ないのね?」


    ウィルスの専門家なら、ウィルスの特性を知っている。私は…


『彼ら(ウィルス専門家)は初期の段階で国に進言していたはず。黙殺されたのね』


などと考えていた。


「チリリリリッ♪チリリリリッ♪」


    スマートフォンが鳴る。


「もしもし…」


    懐かしい声が嘆いている。十年ほど前まで、私はキャバクラの調理場で仕事をしていた。その頃、よく面倒をみていた店長からの電話。


「さすがにヤバいんだよねぇ、コロナ禍。どうしよう?」


「女の子たちはどうしているの?」


「そりゃ、店開けないからさぁ。風俗行く子とかいるんだよ。でも、どうしようもない」