そごうと西武のスト。
私は以前食品業界にいて、
2000年前後から百貨店やスーパーの行く末
がよく話題にのぼっていた。
理由はいくつかあり、
・企業の株価第一主義による人件費削減
・この頃からはじまったネットなどの通販
・百貨店の客離れ
・スーパーの巨大化し過ぎ
・配送問題(百貨店、スーパー以外にコンビニなど配送トラックの奪い合い)
・少子化
企業の株価第一主義による人件費削減は
技能を持った従業員を切り捨て
スーパーなどは、アルバイト店長などという
異様な仕組みを作ってしまった。
ネットなどの通販は、
店に人を運ばなくなった？
と言われるが、実のところ上記の
人件費削減のための素人販売が
もっとも大きな問題で
百貨店では昔からの顧客が逃げ
スーパーなどでは精肉・鮮魚・果物・野菜
などの売り上げをおとし、
メーカー品(カップ麺・お菓子・洗剤など)
の売り上げを上げる手法に変わった。
かつてのスーパーには精肉担当・鮮魚担当
などの専門分野を仕切るものがいなくなり
質が一気に落ちた。
これら人件費の削減をコンピュータで
行った(発注業務など)結果
その場しのぎにはなったが
そのツケが今来ている。
スーパーの巨大化問題も企業の失敗だ。
家電を売り始めたり、食器などにまで
てを出しフロアーを拡大し過ぎた。
結局それらは在庫を抱え込んだり
減らしたはずの従業員を
増やすことにもなった。
特に携帯のショップなどは携帯会社に
とってもマイナスとなり
(携帯会社はショップ店員を財務上
数として利用してきたが、ショップの
初期費用が今頃ネックとなっている)
共倒れだ。
配送車問題はこの頃から大問題になっていて
低賃金で運転手を働かせてきた企業は
(特にコンビニとスーパー)
"医薬品"を店舗で売れるよう国に働きかけた。
実は、医薬品を売ることが目的ではなく
医薬品の配送車をコンビニやスーパーで
使うことが目的であった。
80年代90年代に配送業やタクシー運転手
いわゆる第一次産業者らを蔑(さげす)む
考え方が大卒者らの中で常態化し
『配送業の連中なんて、学がないからそういう仕事しか出来ない。そんな奴らの賃金なんて最低賃金だってもったいない。嫌ならクビにしてしまえばいいんだ！』
結構これよくある話で、企業連中って
高学歴でも仕事は出来ない。
したことないし、知りもしないからだ。
仕事とは現場の仕事を意味する。
どうやったらお肉が売れるか？とか
季節の食材をどう売り込めばよいか？
とか。
最後に少子化問題。
我々第二次ベビーブーム世代に構築された
すべては、その膨大な人数に対応した
世界であった。
それが少子化になればキャパは空が出る
のが当たり前のこと。
2000年代に大型スーパーによる一極化に
するのか？かつてのような個人商店的な
売り方をするのか？
意見はわかれた。
輸入業者などは、個人商店的な売り方を
ネットを使うことで成功させるものもいたが
巨大スーパーや百貨店は一極化に失敗する。
ユニクロや百均、チェーン店の飲食店を
入れるが、そこで働く人のほとんどが
アルバイト。しかも教育がされていない。
教育するマニュアルすらないのが現状で
客離れが酷い。
これから日本大変だよ！
これまでは個人商店がつぶれていたけど
大型スーパーから有名百貨店
よく知っている大企業などがつぶれる。
その時、一気に失業者が出る。
今、人手不足なのは現場仕事。
ある程度年齢が行っていて経験がある者は
別として、ちゃんとした売り場を知らず
教えられていない若者には新しい現場は
困難だし、サラリーマンなんて
歳行っていてもコンビニですら
まともに働けないだろう。
