風邪という病名
久々に風邪をひきました。
そういえば「風邪」という病名はないんですよね。
正式には
今日の私はおそらく
急性咽喉頭炎でしょう。
病院で薬の処方をしてもらったらはっきりしますが。
そういえば私は、
病院に勤めはじめた時に驚いたことがあります。
それは
病名は薬を処方してから決まる
ということ。
私はてっきり
お医者さんが
「はいアナタは○○という病気ですよ。だから△△という薬のみなさいよ」
だと思っていたのですが、
違うんですね。
患者さんに症状を聞いて
それにあった薬を処方する。
そしてその薬を処方するために、
きまりごとである病名をつける。
たとえば
「ガスタ-」という胃のお薬を出すためには
「胃潰瘍」か「十二指腸潰瘍」という病名をつけなければならない。
とあるとすると
その患者さんに「ガスタ-」を処方する→
患者さんの病名が「胃潰瘍」もしくは「十ニ指腸潰瘍」となる。
たとえ「胃潰瘍」ではなく「急性胃炎」であったとしても、
お医者さんがその患者さんに「ガスタ-」が必要だと思えば処方し、
病名は「胃潰瘍」になるのである。
これは極端な話すぎるかもしれないけれど。
1つ年上の先輩が
カルテの病名欄に「肝機能障害疑い」と書かれて
自分が「肝炎」とでも診断されたかのごとく困惑して私に相談してきたことがあるけれど、
「風邪をひいた時などにする血液検査」につけなければならない病名が
「肝機能障害疑い」「肝機能障害」なだけですよ。
と教えてあげたらとても安心していた。
何も知らないで自分のカルテの病名欄を見てしまったら、
きっと恐ろしいと思う。