眉毛おばさん | 過食嘔吐が治った**あなたは私の日向です**

眉毛おばさん

高校生の頃
片道1時間の列車通学をしていた。
変な人がいっぱいいた。
一番強烈だったのは
眉毛おばさん。
そのおばさんは
大正時代風の赤いドレスを着ていて
頭を黒柳徹子の小さめな感じで結い
きちんとお化粧をしている。
茶色のペンシルで眉毛を書いている。
が、
それがおかしい。
何がおかしいって眉毛の書き方(長さ)がおかしい。
おばさんは眉毛の線を
こめかみまでのばし、
そこでくるっと一回転させ(小さな○を書き)
さらにその線は頬骨と耳の間くらいまでのびている。
一応眉毛としてのこだわりなのか
線は滑らかな曲線で
先へ行くにしたがって細くなっている。
最初に見た時は
数本の髪の毛の束が
顔にはりついているのだと思った。
私は何度も見直したが錯覚では無かった。
やっぱり眉だった。
意味がわからない・・・
眉毛なんだから
そこまで書きのばす必要も
こめかみで一回転させる必要もないと思う。
 
数日後
おばさんの書き眉毛は
あごにまで達していた。
やっぱり
意味がわからない・・・