私の過食嘔吐 | 過食嘔吐が治った**あなたは私の日向です**

私の過食嘔吐

私が過食症になったのは19歳です。
その時は「過食症」や「摂食障害」という言葉に関して
全く知識がなく
多分聞いたことさえありませんでした。
自分の意思でやり、
自分の意思でやめられる行動なのだと
信じて疑いませんでした。
食べすぎてしまった夜、
太りたくないという一心で吐いた事が
いつしかお腹に少しでも食べ物が入ると
吐かなくてはならないような衝動にかられ、
吐くために
パンやお菓子を大量に買いに行っては食べました。
今日で終わりにしようと毎日思いました。
でもだめでした。
毎日食べて吐いては
自分を責めました。
仕事をしていた為、
朝食を吐くことはなかったので
幸か不幸か体重が極端に増えることや減ることはなく
毎日顔をあわせる職場の人達には
全く気づかれませんでした。
ただ
少しずつ顔は変わりました。
トイレで吐いた直後は
涙で目が腫れます。
吐くときは
ずっと下を向いているので
全体的に顔がむくんだ感じになり
目もつり上がります。
吐いた直後に鏡を見ると
映っているのは
「私」ではなく「化け物」でした。
それでも時間がたつと腫れがひき
自分では元に戻ったように感じていました。
そんな錯覚があったからこそ
人前に出ていましたが
もし自分の顔の変化に気づいていたなら
きっと誰にも会えなくなっていたでしょう。
久しぶりに会う親友達は私の変化に気づき、
「心から笑っていない」と心配してくれましたが
結局最後まで私は
自分が壊れていることを
認めませんでした。

過食嘔吐は6年間続き私を苦しめました。


同じ症状を持つ親友の励ましや
話を聞いてもあきらめずに頑張ってくれた彼のお陰で
過食症が治って3年がたった今
不規則な夜の食事のせいで逆に太った私に、
まわりの皆は口をそろえて言います。
「急に綺麗になった」と。

私はおどけます。
「もともと綺麗なんです」と。

そして心のなかで
「過食嘔吐が治っただけなんだよ」と笑うのです。