
なぜ僕は、手術だけでなく「学会」や「次世代」を作ろうとしているのか
皆さん、こんにちは。鹿嶋友敬です。
最近、「鹿嶋先生の強みって何なんですか?」と聞かれることがあります。
もちろん僕は眼形成の外科医なので、まず根本にあるのは手術です。顕微鏡下での眼窩手術、美容と再建の融合、修正手術、他院で治らなかった症例への対応。そういうものに人生を使ってきました。
ですが、自分自身を客観的に見た時に、僕のやっていることは単なる“手術”だけではないのだろうと思っています。
論文を書く。
海外で発表する。
新しい術式や概念を考える。
これはもちろん大事です。
ただ、それ以上に僕がやっていることの本質は、
「未来の構造を作ること」
なのだと思っています。
世界で本当に強い医師とは何か
世の中には、ものすごく手術の上手い先生がいます。
論文を書くのが得意な先生もいます。
教育が上手い先生もいます。
ですが、世界的に本当に影響力を持つ人たちは、それを単体ではやっていません。
- 技術
- 教育
- 組織
- 文化
- 国際交流
- 概念形成
- 若手育成
- 時代予測
これらを全部つなげて動かしています。
つまり、“点”ではなく“構造”を作っているのです。
僕自身、海外に行くようになってから、それを強く感じるようになりました。
日本人は本来、世界でかなり強い
僕は昔から思っています。
日本人は、世界的に見てもかなり優秀です。
特に眼形成のような、「解像度」が必要な分野では本当に強い。
細かいことを徹底的に突き詰める。
精度を上げる。
妥協しない。
これは日本人の民族的な強みです。
実際、日本人の手術動画を海外の先生に見せると驚かれることがあります。
ただ、日本人には弱点もあります。
それは、
「外に出ないこと」
です。
どれだけ技術が高くても、世界と繋がらなければ存在しないのと同じになってしまう。
だから僕は、若手をできるだけ海外へ連れて行こうとしているのです。
海外学会が“当たり前”の文化を作りたい
昔の日本では、海外学会に行くというのは一部の大学教授だけのものでした。
開業医が大量に演題を出すなど、ほぼありませんでした。
ですが、僕はそこを変えたいと思っていました。
「日本人は海外に出れば勝てる」
そう思っていたからです。
だから開業した時から、
- 若手を海外へ連れて行く
- 英語発表を当たり前にする
- private clinicでもacademicである
- 世界基準を知る
という文化を作ろうとしてきました。
今では、うちのグループでは海外発表がかなり普通になってきています。
これは僕にとって、本当に嬉しいことです。
僕が学会を作ろうとしている理由
日本眼形成美容学会(JSOPRAS)を立ち上げようとしている理由も、そこにあります。
これは単なる研究会ではありません。
僕は、日本の眼形成の未来の形を作ろうとしているのです。
日本は少子高齢化が進み、医療構造そのものが変わっていきます。
保険診療だけでは、多くの病院やクリニックは維持できなくなっていくでしょう。
その時代に必要なのは、
「保険診療」と「自由診療」を対立させることではなく、融合させること
だと思っています。
そして眼形成という分野は、その両方を高いレベルで融合できる数少ない領域です。
機能も見る。
整容も見る。
その両方を真剣に追求する。
それがこれからの時代に必要だと思っています。
“術式”ではなく“概念”を作る
僕は最近、「aesthetic orbital surgery」や「aesthetic orbital decompression」という考え方を整理しています。
これは単なる術式名ではありません。
“世界観”です。
世界のトップ層の医師たちは、単なるオペ職人ではありません。
新しい“概念”を作ります。
そして、その概念が世界に広がっていく。
例えば、
- contour-preserving decompression
- ORL releaseとfat graftingの統合理論
- 美容と再建の融合
こういったものは、単なるテクニックではなく、「考え方」なのです。
僕はそこを作りたい。
次世代を作ることが、本当の仕事
最近、強く思うことがあります。
結局、本当に大事なのは、自分が有名になることではない。
次世代を作ることなんです。
自分の弟子たちが世界で活躍する。
海外で発表する。
論文を書く。
新しい概念を作る。
そういう未来を作ること。
それが、本当の意味でのリーダーの仕事なのだろうと思っています。
実際、歴史に残る人物というのは、自分一人が凄かった人ではありません。
“流れ”を作った人です。
僕は、日本の眼形成に新しい流れを作りたい。
それを本気で思っています。
日本の眼形成を世界レベルへ
僕は昔から、
「日本の眼形成を世界トップレベルまで引き上げたい」
と思ってやってきました。
そのためには、
- 技術
- 論文
- 教育
- 組織
- 英語
- 海外交流
- 発信力
- 若手育成
全部必要です。
どれか一つではダメなんです。
だから僕は、
手術だけをやっているわけではない。
YouTubeもやる。
海外にも行く。
学会も作る。
若手も育てる。
論文も書く。
全部繋がっているんです。
最後に
僕は、自分の人生の残り時間を考えることがあります。
その中で、あと何ができるだろうかと考える。
その時に思うのは、
「未来を作りたい」
ということです。
日本の眼形成の未来。
若手たちの未来。
患者さんが救われる未来。
その未来を作るために、
まだまだやるべきことは山ほどあります。
人生をかけて、
次の世代へバトンを渡していこうと思います。