コロナが明けたからなのか、最近本当に忙しいです
特に東京院の自費手術で、鹿嶋友敬のご指名を頂くことが多く、僕の勤務日は本当に待ち時間が長くなってしまっています
本来、外来の予約は2週間以内、手術の入約についても2週間以内を目指しているのですが
徐々に伸びてきてしまっている状況です
お待たせするのは心苦しいのですが、通院回数を出来るだけ減らすことで報いたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします
さて、上記のリブログの件です
よろしければ、先にリブログの方からお読みください(笑)
2年前に見学に来た若手ドクターにホテルビュッフェの料理人になるな、という話をしたのです
ビュッフェで全部の料理が作れても器用貧乏になるだけ
それよりも専門を極めろ!と伝えたのですね
その後彼は見事!眼形成外科を志し、現在も頑張っています
先日は「専門医試験終わりました、自己採点で8割っす、余裕っす」と言うくらい調子に乗っています(落ちてしまえ)
今回はそんな若手が同僚を連れてきたのですね
お前らのやっている眼形成には興味はない、だけど鹿嶋の話を聞いてみたいと、見学に来た分際で生意気なことを言っていました(類は友を呼ぶ)
彼は医局からの派遣でその病院で勤務していたのですが、2年経ったら大学に戻る予定と言っていました
そこで大学に戻る目的を聞いたのですね
大学に戻って、何がしたいのか?
出世したい?教授になりたい? 違う
論文が書きたい? 違う
手術技術の向上したい? それはしたい
大学で出来ることって、自分の出世か、手術技術の向上しかありません
手術手技の向上も、実際には専門外来のトップにならなければ、あまり望めないというのが大学の現状です
正直なところ、当院のように手術件数のある民間病院の方が手術の腕は上がるのです
それであれば、なぜ大学に戻りたいと思うのかを聞いたのです
(目的があれば良くて、大学に戻ることを否定しているわけではありません)
曰く、彼は昔から陸上部でタイムを0.01秒でも縮めることに集中するのが好きだったようです
つまり目先のことに集中し、そこに無心に労力をかけることが出来るタイプ
逆に言えば周囲の環境が見えていなくても頑張るタイプとも言えます
サッカー部だった僕にとっては、ボールを追いかけて走るならわかりますが、ただただ走ることが出来るというのは全く理解できないなあと思って眺めていたのが陸上部
そんな陸上部出身の彼だったので、おそらく深く考えておらず、とりあえず敷かれたレールを走るという意味で大学に戻る、ということを言ったのだと思います
せっかく鹿嶋の考えを聞きに来たのだから、鹿嶋の考えを伝えないといけません
大学の中というのは、外界とはちょっと違う特殊な世界です
医学部を卒業したら、初期研修の2年を経て普通はそのままどこかの大学の医局に入ります
初期研修というのは丁稚奉公みたいなものですから、いわゆる社会を知りません
大学の医局は厳格に管理されたピラミッド社会であり、ここでの序列は第一に入局年度であり、第二に論文などの業績です
医師にとっては温室の中のようなもので、外界の環境とは違います
外界の環境とはつまり市場経済です
医局にいればまさに温室の中にいるように、厳しい気温や気候の変化とは関係ない状況で自分が育つことに集中することが出来るのです
ただしどの医師も例外なく、いつかはその温室からは出なければいけないのです
専門医取ったらすぐに辞める人がいれば
講師や准教授くらいまでやってから辞める人もいます
教授まで務めたって65歳からは温室の外に出なければいけないのですね
大抵の医師は、「医局でやることもやったし、開業かなあ」となんて漠然と考えだす40前後にこれに気付くことになるのです(ビニールハウスの外が寒いことに気付く)
そしてもう一つの真実があります
それは1つの温室の中で育ったら、その温室の中からは出られない、という事実
1つのビニールハウスからは出られないし、他のビニールハウスにも行けないのです
だから他がどのような野菜を作っているのか、どんな土壌でどれだけ栄養があるのか、について客観的に分からないようになっているのです
僕は早い時点でこの2点に気づきました
誰しもがいつかは温室の外に出なかければならないとすれば、出来るだけ早いうちからビニールハウスの外に出て、生きていけるだけの能力を持っておく
かつ、いろいろなビニールハウスにも行ってみる
そしていろいろな良いところを学んで生存能力を高めていく
それが僕の生存戦略であったのです
だから僕はそのことを伝えました
「大学の医局と言うのは外界から隔絶された世界だ」
「本当の現実世界は、外に存在する」
「お前はまだそのことに気付いていない、いや気付きつつあるが見ようとしていない」
そこまで話して、まるである映画のワンシーンのようだなと思ったのです
それが、タイトルにある通り
そう、映画マトリックスの名場面、モーフィアスが赤いカプセルと、青いカプセルを出して主人公であるネオにこのように迫ります
“青を飲めば、ここで終わる。ベッドで目覚め、あとは好きに。赤を飲めば、このまま不思議の国の正体をのぞかせてやろう。”
まるでこの場面にそっくりだなと思ったので、そのまま「俺をモーフィアスだと思え」と伝えたのです(ドS中のドS)
僕は何かの事象を何か別の事象に例えることで自分の現在の位置を確認することを繰り返しているのですが、今回は映画マトリックスに例えてみました
果たして、彼が現実世界に気付くのはいつのことになるのか、、、
楽しみにしています(笑)
ちなみにこのブログを書くに当たって、これについて調べたら英語では"Red pill"という言葉が
スラングとして、「真実に目覚める」という大まかな意味を持つ語として使用されている、ということを知りました
かつ、"blue pill"が、「自分にとって都合が良く居心地の良い幻想の世界に居続け、真実を直視することを拒否する」のような意味合いでも使われているようです
すごいなマトリックス!
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2021年 手術実績 5,749件 (2021年1-12月)
現 涙道涙液学会 理事
元 群馬大学 非常勤講師(2014-20)
元 帝京大学 非常勤講師(2017-19)
元 アジア太平洋眼形成学会 理事(2010-18)
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2019年11月10日のバセドウ病眼症講演会の内容はこちら
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