「僕達は歩かされる

 

ある一定の方向に定められた価値観の狭いレールを

 

そこからはみ出さないよう「居場所」を守るために皆、必死である

 

小さく右へ倣い、同じ方向へしか進めず、戻る事は許されない

 

定められた道以外を容認できない歪な社会

 

システマチックに舗装されたその道筋では

 

世間の価値観という「ものさし」を身につけ

 

誰かにとって都合のよい「居場所」におさまる

 

豊かさとは、幸せとは、価値観とはいったいなんなのでしょう」

 

 

 

 

昔々「絶対」といわれていた世の中が崩れていく時代がありました。

 

バブル崩壊

景気低迷

就職氷河期

大手金融機関の倒産

オウム真理教などのテロ

消費税増税

 

色々定義はありますが、いわゆる「ロストジェネレーション」と呼ばれる世代。

 

頑張った先に昔の様な安全はないのに

頑張れない者は落伍者と見なされる
 
 
長らく変わらなかった社会が変わり始めた時代でありました。
 
 

そんな社会に放り出された少年は

 

レールに乗る事はせず

失くしたなにかを探すように

鬱屈とした価値観を背負い

為す術もなく、居場所を失い

リアルなひきこもり青年になったのであります。

 

 

しかし、その青年は紆余曲折を経て

「居場所」を見つけました。

音楽という居場所です。

やっと見つけたこの場所を活かして

生活をしていく事を決めるのでした。

 

 

 

 

バンド結成前

失うものがなかった鹿島の勢いはとにかく前へ進め

go!go!トライ&エラー

 

ギターを覚え

理論書を読み漁り曲を作り

辞書を片手に歌詞を書く

 

 

はじめてできた曲は曲とは言えず・・・・・・・

しかし、積み重ねる事で努力は実り、人生で3曲目に作り上げた曲が今でも、ライブで演奏する事ができている「It's a human road」

(こんなちっぽけな曲が後に何千万の売り上げを叩き上げるなんて、摩訶不思議すぎて震える)

 

人間どうなるかわかりません

成功するとは言いきれませんが、諦めず、日々積み重ねていればなんとかなっているものなのかもしれません。

 

ちっぽけな装備を整えた鹿島は、

大学生で構成される音楽サークル「フォークソング同好会」へ加入する事になりました。

 

大学生はこの時代で言うリア充。

その時の鹿島にとって、眩しく、苦手すぎる場所でありましたが、

目標があったので、飛び込むだけでした。

 

サークルの中ではもちろん会話もできず浮きまくった存在。

周りの様子を伺ってみたところ、

同じような雰囲気をもった人物を見つけました。

 

ボーカルのけんじろうです。

 

 

ドラムはコピーバンドをした時に知り合った、

モチベーションだけで意気投合した当時中3の良一。

 

こんな感じでジャパハリネットは結成されました。

 

この後、バンドとして売れて行くなんて、鹿島以外、本気で信じる人はいなかったでしょう。

 

「僕達は歩いて行く

 

誰になにを言われるわけでもなく 自分達のレールを。

 

自分の「居場所」を認識した時  人はいくらでも強くなれる」