前のブログで読み込んだ歯と咀嚼に関する統計(厚生省)が、
とても興味深いので、ポイントだけピックアップします。
最初に結論を!
まとめ
1. 「何でも噛んで食べる」ために“80歳になっても20本以上自分の歯を保つ”必要がある。達成でき ない場合は歯科治療で「何でも噛んで食べることができる」状態にする。
2. 咀嚼法(一口30 回噛む食事)の習得をする「噛ミング30(カミングサンマル)」を普及させる。
3. エンドトキシン(グラム陰性菌のLPS)の害を最小限にするため「健康な食事」にはプレバイオティックス(食物繊維)とプロバイオティックス(乳酸菌)が必要である。
4. 口腔疾患を発症させない「健康な食事」を普及させる。
フレッチャーの100回噛む健康法がありましたが、30回でも痩せる効果があると言うことですね。
フレッチャーはお金持ちでグルメ志向だったそうで、肥満と様々な病気を持っていました。
彼はお金を使って様々な健康法を探しだし、結果として一口100回噛むというところにたどり着きました。
100回噛むようになって、体重がどんどん減っていき、病気も治っていったそうです。
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ただ、それは歯があって成立するような気もします。
今は保険で入れ歯を入れることができますから、歯科医院で診てもらうのが賢明だと思います。
1. 歯と咀嚼に関する統計
・高齢になると20歯以上歯を保有する人が減少し、「何でも噛んで食べることができる」人も減少する。
・ 「何でも噛んで食べることができる」人の割合は各年齢群で歯数に関係している。
2. 歯の喪失と低栄養
・総義歯はナッツ、リンゴと生ニンジンを食べるのが困難。
・有歯顎者よりも無歯顎(総義歯)者において大部分の栄養分と果物と野菜の摂取 量が有意に低かった。
・咀嚼能力は、歯数の増加とともに増大する。
・非でんぷん多糖、タンパク質、カルシウム、非ヘム鉄、ナイアシン、ビタミンC と野菜や果物の糖およ び乳糖の1 日の摂取量は、無歯顎(総義歯)者において有意に低かった。
・28歯以上の歯を保有している人の栄養摂取量を100%とすると歯数が少ない人は穀類・いも類を多く摂 取している。歯がないと種実(ナッツ)類はほとんど摂取できていない。乳製品の摂取は歯数に比例し減少してい る。
・28歯以上の歯を保有している人の栄養摂取量を100%とすると歯数が少ない人は炭水化物摂取量が多 い。無歯顎者はビタミンB2 の摂取量が著しく少ない。
・ 20歯以上歯を保有している人と19歯以下の人では野菜と水産食品の摂取量が有意に異なっている。
・ 20歯以上歯を保有している人と19歯以下の人ではビタミンD、ビタミンB1、ナイアシン、ビタ ミンB6、パントテン酸の摂取量が有意に異なっている。
・ 食物繊維とカロテンの摂取は歯科医師の死亡危険度を低下させている。
3. 歯の喪失とメタボリック・シンドローム
・28歯以上の歯を保有している人を基準にすると歯数の減少はメタボの危険度を上げている。
4. 歯の疾患を発症させる(予防する)食事
・低栄養は歯周病を促進する
・歯周病は活性酸素種を増加させるので、抗酸化物質(アスコルビン酸(ビタミンC)、ベータカロチンとα-トコフ ェロール(ビタミンE))は、組織保護の役割を担う。
・ビタミンB群など若干の微量元素欠乏症の第1 徴候は、舌炎、口唇炎と口角炎を含む口腔である。
・低栄養は壊疽性口内炎の危険因子である。
・ ビタミンC を含む適切な食事は口腔がんの予防因子である。
・やけどするほど熱い飲食物と炭火焼の食品は口腔がんの危険因子である。
・ 全粒穀物、野菜とくだもの(特に柑橘類)は口腔がんの予防因子である。
・ビタミンA, ビタミンD およびタンパク質の欠乏はエナメル質減形成と唾液腺萎縮を伴う。その結果として、齲蝕 (むし歯)を発症の危険因子になる。
・クエン酸、リン酸、リンゴ酸、酒石酸、蓚酸および炭酸など食品あるいは飲料中の酸は酸蝕症の危険因子である。
・ 砂糖は齲蝕症の最大の危険因子であるが、フッ化物を適切に利用していれば、年間20kg の砂糖まで許容できる。
・ チーズと牛乳(カルシウム、リンとカゼイン)は齲蝕症の予防因子である。
・全粒穀物、ピーナッツ、硬いチーズとチューインガム(砂糖なし)は唾液流量を増加させるので齲蝕症の予防因子 である。
・慢性歯周炎患者は、正常者よりビタミンC,葉酸、マグネシウムおよび食物繊維の摂取量が低い。
その他
・口腔清掃が、血中の細菌内毒素を減少させる。
・咀嚼法(一口30回噛むこと)を続けると痩せる。
・口腔粘膜は薬剤や特定の栄養を血中に取り込む。