偏心 | かしこい家づくりを勉強するブログ

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建物の耐震等級については、かなり認知されるようになり、一般の方々にも浸透していると思います。
建築を希望されている方からも
「耐震等級は?」と聞かれる事も増えてきました。

本日は先日の記事の最後に書いた
偏心(へんしん)について少し詳しく書いていきたいと思います。

画像の図にあるように、建物には
重心と剛心があります。
重心はお分かりになると思いますが、
剛心とは建物の強さの中心点の事です。

日本の住宅の場合は南側に大きな窓を設からることが多く、北側にの剛心が偏りがちです。

偏心とは、この重心と剛心とのズレをいい、
その割合を偏心率といいます。
この距離が大きくなると、建物の揺れ幅が大きくなり、ねじれが大きくなって建物が受けるエネルギーが大きくなり、
構造計算や壁量計算で想定している
耐震力が得られなくなってしまいます。

つまり、耐震等級だけではなく、
建物のバランスや重心、剛心、偏心率といった事も
考えて設計しなくてはならないのです。

今回の大阪北部での地震は
震度6弱、M6.1(マグニチュード)でした。
東日本大震災でM9.0
阪神大震災でM7.1
熊本大地震もM7.1

Mが1違うとエネルギーは30倍以上です。

大切な家族の生命と財産を守る為にも、本当に地震に強い家を建てる必要があります。