貸切ロフトアパートメント

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自分だけの貸切ギャラリー(にする予定です)

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2月某日より、新しい区画の担当になりました。

















部署の中での異動なので公式の社内発令は無く、上長に応接室へ呼ばれて命じられただけ。



私だけでなく、以前の担当区画でサブをしてくれていて、



私と同じようにしばらくフラフラさせられていた新人ちゃんも一緒に。

















「……まぁ、こういう訳で新しいこの区画責任者に主任、補佐に新人くんを任命したんだよ」



なかなかに新しく実験的な区画である。



課長がドヤ顔で話す筈である。



そこを任されることになった我々は、心底驚いた顔をした。



開いた口が塞がらない新人ちゃんの隣で思った。



うわあぁ、どうしよう…と。



















聞けば聞く程、過密で過酷なスケジュールなのである。



その新しい区画は、前任者チームから引き継ぎ+αで新しい運営形体となるらしい。



尚且つ、メンバーも総入れ替えで前任者チームは他所へ揃って大異動。



責任者の私も含めてピカピカの新人軍団で、半年足らずの間に引き継ぎを済ませなければならない。



我ら新人軍団は人数も少なく、間に合うかどうかも分からない日程なのである。



















この人事異動は瞬く間にチーム内で知れ渡り、内情を知った多数の人々に同情され、



色々と声を掛けられました。







「大変な所に配属されたね」



「あんまり無理はしないでね」



「短い引き継ぎ期間だけど頑張れよー」



「主任に向いてる区画だから大丈夫だよきっと!」



「主任、実はこの現状を結構楽しんでるでしょ(ニヤリ)」






付き合いの長い同僚の一言。図星でドキッとしました。







なぜならわたくし、



面倒事を頭の中で転がして弄り倒して、何とかするのが結構好きなのです。







こんがらがってグチャグチャになった3本の華奢なネックレスを渡されて



「鎖を切ったりしないで1本ずつに戻してー」とか頼まれると燃えるタイプというか。







複数のチームで協力して少ない人員体制で期間限定イベントの当番シフトを回す時に、



どこからも問題が出ないように裏から手を回したり話をつけたりしながら、嬉々として組んだりとか。







こういう問題点はどうやってクリアしていくかなー、とワクワクしながら考えてしまうのです。









そんな性格が同僚にはバレバレの為に、





「主任の考え方ってさ、がっつりドMだよねぇ」


あまり誇らしくない決定打までいただいてしまいました。













で、そんなことがあったすぐにアメーバなう仲間でお世話になっている、



つるさんの「ホンのひとりごと」
で更新されていたブログネタ記事
に、




先程の同僚とのやり取りをコメントしたところ











『職場でMだと認定されるのは、いかがなものか(笑)』










という至極尤もなコメントレスをいただいてから、新天地で頑張ることになりました。







嗚呼、もう某氏のことを笑えないよ…。
















夜と風。彼と私。










私はここにいたくない。



貴方と一緒にいたくない。










宣誓だった。

風に負けないように目一杯声を張り上げて、

外へ背を向けて、ゴンドラに留まっている彼を睨む。





後ろ姿なんか見せるもんか。

隙を作りたくない。

背中から、望み通りに飛んでやる。





右足でゴンドラの縁を蹴った。












風が消えた。視界が黒くなる。浮遊感はほんの一瞬だけ。

勢いよく扉が閉まる音で我に返る。

痛いくらいの力で彼に抱き締められて、ゴンドラへ引き戻されたことを理解した。

静けさを取り戻した空間に、彼の荒い息遣いが聞こえる。







大きな溜め息。

彼の緊張が解けたのだ。

力の抜けた大きな体が乗し掛かってきても自力では支えきれなくて、

閉じた扉と彼に挟まれる形で踏ん張った。

扉の金具と窓ガラスが、とても冷たい。








離れないで。

一緒にいて。









震えた声に、驚く。

あの笑みからは想像がつかない弱々しさ。

私の首筋に埋まっている彼の顔は、見ることができない。

腕の力を緩めるつもりはなさそうだった。











1人でここにいるのは嫌?










うん。









私と離れるのは嫌?









うん。










そうなんだ。










うん。










逆転した会話。

額を擦り付けるように彼が頷くから、首がくすぐったい。










一緒にいて。

離れたくない。










いいよ。










背中に左手を回すと、彼が息を飲むのが感触で分かった。

私は月光で鋭く光る『其れ』にゆっくり右手を伸ばす。










なら、一緒にいこうか。










返事を待つ気は無かった。



銀色のドアノブを引き下げて、扉ごと再び突風の中へ。

あっという間にゴンドラが遠ざかっていく。

彼と2人で、冷たい夜空に飛び出した。










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なんかSっ気のある自分だな!



あの時々寝起きに感じる落下感で、目が覚めました。








観覧車と、彼の夢は2度目。

彼が同一人物かは分からないけど、またもや身の危険が。

しかも今度は自発的に飛び出しちゃったし。

自分の最後の一言は冷淡で驚いたし。

先方が道連れにされるのが嫌じゃなかったのか、そこだけが謎です。






今回は傍観者の感覚でした。

確かに私だったけれど、思考と言動は目の前で展開することを眺めているだけ。

なので思ったより過激な行動だったので「うわぁー、アグレッシブゥー」と

テレビ画面を見つめているだけのようでした。

……まぁ、夢は見ているだけですしねぇ。




これは昨年アップし損なった分でして、余りにもまとまらなくてお蔵入り寸前だった代物です。

段々まとまりにくい夢しか残らなくて、記事にし辛くなっていくし、

アッサリしたものは印象も無ければ記憶も無いので収穫もゼロ。









年明けからバタバタして疲れきって熟睡する日々なので、

寝てる時も面白がれる人生をもう少し楽しみたいものです。



だって、最新の夢の記憶が

『コンタクトレンズの汚れがなかなか落ちなくて悪戦苦闘』

とかなんですもん……。









小さな丸い光がたくさんキラキラしている。








外は夜。

灯りが消えた観覧車のゴンドラに、私は乗っている。





季節は冬なのかもしれない。

窓に触れると冷たくて、顔を近付けると一瞬だけ曇った。口許から呼気が朧げに立ち上る。

ゆっくりゆっくり、光が下へと落ちていくみたい。

ゴンドラが上昇しているのだ。






外は、夜空と夜景だけ。よく晴れた空に煌々と浮かぶのは、真っ白な半月。

月明かりが、ゴンドラの中に影を作った。床に伸びる私の影。





そしてもう1つ。

それまで気付かなかったけれど、向かいの席にも人がいた。





夜に溶け込む黒い服。背格好でなんとなく男の人だと分かる。

私と目が合うと、彼は笑った。整った顔立ちのこの人を、私は知らない。





観覧車は、好き?





突然、投げ掛けられた質問。

深く考えずに、頷いて素直に答える。





好き。








私の返事が気に入ったようで、笑みが深くなる。

彼の質問は続く。





家族は?

友達は?

仕事仲間は?

動物は?

花は?

音楽は?

本は?

海は?

空は?

太陽は?

夜は?

星は?





好き。





私は、顎を引いては同じ答えを繰り返す。

彼も満足げに頷く。








僕は?








笑顔で問われたが、私の表情は固まった。





僕は?





言葉に詰まった私を、彼は見つめ続ける。

そうだ。この人は一度目が合ってから、ずっと逸らさないままなのだ。

怖くなった。







……知らない。







答えても、彼の目は私を離そうとしない。堪らず自分から顔を伏せた。

怖い。






不意に、浴びていた月光が遮られた。








僕は?








間近に響く声。

耳元で、囁かれた。

逃れられないことを、思い知る。








怖い。





掠れて上擦った、でも正直な答え。

その証拠に、彼ときちんと目を合わせて答えた。

だから彼はまた笑った。それでいいんだよ、と私に言い聞かせるように。








突然の突風。

突き刺さるような冷たさに、髪が、服が、弄ばれる。

ゴンドラの入口のドアを、彼が開けたのだ。










ずっとここにいたい?









風に煽られて暴れる扉を片手で支えて、髪を乱しながら、変わらない笑みで問う。





彼の考えが理解できた。










いたくない。










外の空気と同じくらいの冷たさが、私の中で急速に広がる。

立ち上がり、彼を睨み付ける。

目を逸らすのは癪だから、睨んだまま開け放たれた入口の前に立った。









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お久し振りな夢語りです。

彼の登場も久し振りです。



少々長くなってしまいましたので、後半へと続きます。

相変わらずまとまりがないですからー。