遂にこの日が来た。
オリンピック金メダリスト村田選手のWBA世界ミドル級タイトルマッチ。
最近、メキメキ強くなっている村田選手の試合を本当に楽しみにしていた。

両者対峙する。

相手のエンダム選手はフランスの選手だが黒人で筋肉ムキムキで見るからに強そうだ。。
日本人離れしたガタイを持っている村田選手と体格的には五分五分。

序盤は村田選手がガードを固めて相手のパンチの軌道を見ている。
エンダム選手は、村田選手を回りながらガードの上から早いコンビネーションを打ち込み、強いパンチを打ち込むチャンスをうかがっているようだ。
しかしパンチを出さない村田選手のプレッシャーが強くかなり警戒しているように見える。

3ラウンド
村田選手のいきなり放つ右ストレートと離れ側に繰り出す右の打ち下ろしがエンダム選手を襲う。
相手のガードを吹き飛ばしてしまいそうなほど凄いパワー!
この辺りから村田選手が自分のペースにしていったように感じた。

4ラウンド。
両者ほぼ同時に打ち出した右ストレート。
村田選手のストレートが早く届き綺麗なカウンターが、エンダム選手の顔面を捉えてダウン!
若干浅かったのか?
そこまでダメージは残っていないようだった。

6ラウンド〜12ラウンド
村田選手の強打をあびて脚がフラフラになっているエンダム選手だったが村田選手のガードの上からパンチを当て、危なくなると村田選手に抱きつくというごまかしのボクシングを展開。
村田選手は、手数は少ないが、パンチの命中率がすごく高かった。
右のストレートも強烈なボディブローも確実にエンダム選手を削っていく。
ガードの上からでも何度もエンダム選手を吹き飛ばし、ロープが無ければダウンというシーン何回も作る。
経験値が高いエンダム選手は最後までごまかして粘りのボクシングを続けて試合終了。

採点が辛くても僅差で3対0で文句無く村田選手の勝利を確信していたが。。。

なんと!驚きの!

エンダム選手勝利。。。

手数は少なくても確実に相手を削っていたのは、村田選手。
去年のロマゴン対シーサケット戦でも確実に相手を削っていた方が負けた。
ボクシングの採点が益々分からなくなる。
プロにしか分からない、見ている人によく分からない採点方法なんて駄目だと思った。

しかし迫力ある素晴らしい試合。
村田選手を観戦した中で攻撃も防御も最高の試合だと思った。
強敵を相手にこの戦いをしたのだから、次の試合期待したい。

そして試合後に村田選手は、凄い悔しさを抑えて、判定に不満を言わなかったのが素晴らしい男だなと思った。