第一の被害者の小雪に生き別れの弟がいると聞いた亜樹。
事件の鍵はこの弟が握っているのかどうか亜樹は悩んでいた。
優也が亡くなってから一週間が過ぎた。
亜樹と有希が優也について話していた。
「優也さんとは仲が良かったけどいつからの仲だったの?」
「小学生の頃かな。」
「小学生?」
有希は驚き気味で答えた。
「なんで驚くの?」
「幼なじみって言ってから生まれた時からの仲かなと思ってました。」
「優也さ、本当は京都生まれじゃないんだ。」
「じゃあ、どこなの?」
「香川県。」
「へぇ~そうなんだ。君のお父さんに話してみたら。」
「分かった。」

亜樹は有希に優也の出身についてお父さんの山崎警部に話してみる事にした。

「お父さん、優也の出身について調べてみた?」
「京都じゃあないのか。」
「優也の本当の出身は香川県。優也が亡くなる前に言っていたんだ。訳があって養子出されたって優也は泣いてた。」
「香川県。小雪の出身と一緒じゃないか。」
お父さんも驚いた声で言ったが亜樹は冷静にこう言った。
「あっ、でも、お父さん、小雪さんの出身は香川県でも場所が違うよ。小雪さんの実家は東かがわ市。優也のが生まれた観音寺市だよ。田舎って言ってた。」

「亜樹、ありがとう。」
「いえいえ。」

小雪と優也の出身が同じ香川県だった。
ますます、謎は深くなる。