亜樹は父親に連れられて優也の遺体が安置されている霊安室まで来た。

「亜樹さん、どうぞ。」
加藤刑事がドアを開けた。
「はい。」
亜樹が霊安室に入った。
「優也、綺麗な顔だね。亡くなった事が信じられないよ。亡くなる前に言いたかった。交際してくださいと。必ず、君を殺した犯人を見つけます。バイバイ。」
亜樹は優也に別れの挨拶と決意を心に決めた。

亜樹が霊安室で優也に最後の挨拶をしている時に霊安室の外で山崎警部と加藤刑事が話し合っていた。
「警部、被害者の家を家宅捜索をしている時にこれを見つけました。」
「何だ。手紙か。」
「娘さんに渡して下さい。事件に関係無い物ですいません。」
「あぁ、分かった。捜査に戻れ。」
「はい。」
加藤刑事は捜査に戻った。
加藤刑事が山崎警部から離れた時に亜樹が出てきた。

亜樹が出てきて言った。
「お父さん、優也の為にも犯人を探したい。ダメって言われるのは分かっているけど、でも、犯人を探したい。」
亜樹は泣きながら言った。
「そうか。これだけは守ってくれないか。犯人を探すのは良いが情報はお父さんに伝える事。後は捕まえようとはしない。分かったか。」
「うん。ありがとう。」
「亜樹、これを。」
「手紙?」
「安藤優也の家を家宅捜索した時に出てきたらしい。」

亜樹はお父さんから優也からの一通の手紙を受け取った。