森 鴎外 原作 『 山 椒 大 夫 』を読みました! | kasatakakt66

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 菖 蒲 園

                                     

 

森鴎外 著「山椒大夫」は、平安時代末期を舞台に、人買いに騙され奴隷として過酷な運命を辿る兄妹、厨子王と安寿の物語です。

物語は、越後国司であった父が左遷され、母・玉木と娘・安寿、息子・厨子王の4人が越後を旅立つところから始まります。旅の途中、人買いに騙されて母と引き離され、安寿と厨子王は丹後の豪族・山椒大夫に奴隷として売られてしまいます。

過酷な労働環境と屈辱的な扱いを受けながらも、兄妹は互いに支え合い、再会を夢見て耐え忍びます。

ある日、安寿は密かに厨子王に逃亡を促し、自身は山椒大夫の元に留まります。厨子王は都へ逃れ、貴人となる。その後、厨子王は母と再会し、山椒大夫の悪行を訴えます。山椒大夫は罪に問われ、厨子王は悲願の自由を手に入れます。しかし安寿は厨子王を逃がした後、入水し自ら命を絶っていました。

せっかく苦難を乗り越え、希望を捨てずに生き抜いた兄妹の強さだったのに、安寿の入水が悔やまれてなりません。

 

おしまい