引き続き、今回も模型紹介です。
今回は…
このKATOのケース。
今回紹介する模型は、完成品では発売されていないものになります。
それは…
近鉄1400系です。
近鉄1400系は、1981~1984年に製造された大阪線向けの車両で、界磁チョッパ制御を搭載する4両編成です。
奈良線に投入された8810系の大阪線版と捉えることも出来ます。
8810系が広幅の2,800mm車体を採用しているのに対し、この1400系は狭幅の2,740mm車体です。
電算記号はFCで、FC01・03・05・07の4編成が存在します。
最後に製造された1407編成(FC07)には、鳥羽方先頭車のTc1508にトイレが設けられています。
FC01・03・05の3編成は大阪線車として高安検車区に、FC07は名古屋線車として富吉検車区に所属しています。
もとは4編成とも大阪線に所属していましたが、2018年のダイヤ改正で大阪線車が名古屋線急行・準急に就く運用が減少したことに伴い、FC07が富吉検車区に転属しました。
現在では全車がB更新済みであり、黒を基調とした内装に変更されています。
この1400系は完成品での発売はされておらず、個人製作品がヤフオクで出回っていたのをたまたま購入しました。
落札時についてきたケースに、自前で印刷したラベルを貼り付けています。
セロハンで表面を保護しています。
それでは車両を見ていきます。
車両ケースは4両分。
とりあえず出して並べてみました。
ハンドメイド品ですが、とてもきれいな出来になっていると思います。
車体は鉄コレの1201系をベースとしているとのこと。
つまり先頭車を中間車化改造しているということになりますので、すごく手間のかかる作業をされていることが窺えます。
エコノミーキットの8810系を裾戻しして製作する方法もありますが、それだと車体幅が広幅になってしまいます。
鉄コレ1201系がベースということは、車体幅まで完全に実車に準拠しているということになります。
では1両ずつ見ていきます。
まずTc1508。鳥羽方先頭車です。
先述の通り、トイレがついています(海側)。
車椅子とベビーカーのシールは後付けです。
鉄コレベースですので、窓はツライチになっています。
台車も鉄コレ1201系のものを履いています。
妻面部分も、トイレの箇所は埋められています。
中間連結器はKATOカプラー密連型A黒に交換されています。
トイレの直上には、5200系と同形状の臭気抜きが設置されています。
屋根板とクーラーはエコノミーキットの8810系のものを使用している模様。
先頭です。
行き先表示は「急行 松阪」を後付けしています。
銀の装飾部分はレールクラフト阿波座様の「RCA-P029 近鉄前面飾板パーツセット【1】(鉄コレ1200系用)」を使用している模様。
標識灯は購入時から塗装されていました。
床板も鉄コレ1201系のものをそのまま使用しています。
次にM1408。
ちなみに床下機器は実車とは異なります。鉄コレ1201系についているものをそのまま持ってきています。
B更新車では、各車両に1箇所ずつ消化器が設けられています。
先頭車は乗務員室かその周辺に、中間車では片方の妻面にあります。
このパーツは3Dプリンターで出力しているとのこと。
車内ですが、B更新車ということで座席が灰色に塗装されています。
実車は優先席部分がオレンジになっています。
2枚窓になっている部分です。
おそらくここを切り接いで中間車化していると思われますが、特に違和感は無くきれいな仕上がりになっています。
おそらくクーラーも切り接がれています。
妻面部分です。鉄コレ1201系の妻面を切って移植しているのでしょうか?
次いでM1407です。パンタグラフを2基搭載しており、グリーンマックスのコアレスモーターを積んでいます。
実は購入当初は鉄コレのモーターを積んでいましたが、安定走行に難があったためグリーンマックスのコアレスモーターに換装しました。床下機器は加工の上移植しています。
車内はツライチです。
パンタグラフはグリーンマックスのPT48を搭載。
こちらも2枚窓部分で、切り接ぎされています。
鉄コレについている動力車用レリーフは、大体グリーンマックスのコアレスモーターにそのまま嵌められます。
妻面です。消化器が設置されています。
配管もリアルです。
屋根上です。配管も塗装されており、繊細な造りです。
最後にTc1507。名古屋・大阪上本町方先頭車です。
先頭です。こちらは幌がついています。
これはTc1508もそうなんですが、先頭にはTNカプラーのJC6324が搭載されています、
SPタイプなので、常に連結器本体が中心にきます。
最後に編成写真です。
Tc1508を先頭にしたものです。
個人的にFC07は松阪行き急行で見ることが多いです。
Tc1507を先頭に。
実際は名古屋・大阪上本町方に2両増結されている場合がほとんどです。
今回は完成品で発売されていない近鉄1400系の模型を紹介しました。
これは手にすることが出来て良かった一品です。
【関連記事】
(鉄コレ近鉄1201系紹介記事はこちら)