先日、テレビでニュースを観ていると、男性と女性のアナウンサーの2人が各地のニュースを伝えていました。

その中で、こんなことがありました。

 

男性アナ「山梨で、今年初めての〇〇が行われました」

女性アナ「それは山梨ではなくて、山形ですね」

男性アナ「私、山梨と言いました?」

女性アナ「はい」

男性アナ「失礼しました、山形です。それでは次の……」

 

ニュース番組を観ていると、意外とアナウンサーの言い間違えが多くあることに気付きます。

しかも、すぐにそれに気が付かないことを不思議に思っていました。

たとえば、「オリエント」を「オリエンタル」と言い間違えても、当の本人はまったく気が付かないのです。

聞いている方は、この内容が同時にテロップなどで流されていたりするときなどには特に、そんなに真剣に聞いていなくてもすぐに言い間違えに気が付きます。

それなのにプロのアナウンサーがそれに気が付かず、周りのスタッフなどに指摘されたり、後になっておわびと訂正がされるという場面が良くあるのです。

 

以前、このような言い間違えがおきる原因を、あるアナウンサーが説明していました。

たとえば、「10月7日の午後4時に、東京の神田駅で事故がありました」の1文を読むとき、

プロのアナウンサーは、口では『10月7日の』と言っているときに、目と頭はその先の『神田駅で事故が』あたりを確認しているのだそうです。

こうしないと、スムーズに話すことができないのです。

そのため、言い間違えても意識はそこにはないので、こちらが有り得ないと思われるような言い間違えにも全く気が付かないのです。

 

文の先を目で追いながら先に見た部分を話す、という芸当がプロの証で、経験を積むとこういった言い間違えも少なくなってくるようです。

さすがプロともなると、奥が深いですね。 〔 カーネル笠井 〕