Welcome Back My Friends to the Blog That Never Ends... Ladies and Gentlemen

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手持ちのCDの感想を書きつらねるブログ

Amebaでブログを始めよう!

せっかくブログを作ったので。
購入したまま聞いていないCDもあるので、手持ちの音源を聞いていき感想を書いていこうかと。
レビューや解説ではなく、あくまで記録としての感想。もしくは独り言。

 

31枚目はコレ

予約してから待ちに待っていた待望のパーシー・ジョーンズの新譜が届いたので、さっそく聞きながら。

 

このバンドの情報を見つけることが出来ず、どういった経緯で結成されたのか、誰が主導権を持っているのか、そもそも定期的に活動しているちゃんとしたバンドなのか、まったく分からないのだけれど。アマゾンのサイトでお勧めに表示され知ることが出来、そのまま予約した次第。

メンバーは、フレットレスベース(「ベース」ではない!)がパーシー・ジョーンズPERCY JONES、ドラムがステファン・モーゼスSTEPHEN MOSES、サックスがクリス・バッカスCHRIS BACAS、ギターがデビッド・フィリプスDAVID PHELPSの四人。パーシー以外のメンバーの検索をするものの、ステファンのwikipediaの項目(ただし情報はほとんど無い)が見つかったのみで、他は情報は見つからず。

 

ただし、バンドの公式Facebookではないかと思われるものが見つかった。

Mojo Working + MJ 12

ただし2015年3月で更新が途絶えている。

また、Facebookの投稿から、Bland Xの代表曲"Nuclear Burn"のMJ12による演奏も発見。

 

バンド名の意味について。

「MJ12」で検索をすると、真っ先に「マジェスティック・トゥウェルヴ」に辿り着く。Wikipediaによると「MJ-12(マジェスティック・トゥウェルヴ、英: Majestic 12)とは宇宙人に関する調査や、宇宙人との接触や交渉を、過去60年に渡って秘密裏に行ってきたとされるアメリカ合衆国政府内の委員会の名称である。」とのこと。

昔のベースマガジンのパーシーのインタビューで、Tunnelsは当初はHEXというバンド名で、言葉の響きが好きだからバンド名に付けた、、、とあったはず。MJ12というバンド名も、もしかしたら深い意味は無いかもしれない。

 

アマゾンの商品ページなど、ネット通販サイトではアーティスト名がPERCY JONESとなっているが、CDのジャケットはMJ12表記となっている。よって、ブログのタイトルもそれに従った。

 

CDジャケットと、レーベルサイトの曲順が異なっている

レーベルのこのアルバムのページ

三曲目の"Magic Mist"と四曲目の"Talk Time"の曲順が、CDジャケットでは入れ替わっている。後述するように、"Talk Time"のみメンバー共作ではないので、曲の雰囲気が違うと推測できる。おそらくCDジャケットの曲順が間違っているのではなかろうか。その前提で、記事を書いていく。

 

 

"Call 911"のドラムとベースのイントロで、安定のパーシー節が炸裂している。モコモコした音色の、不安定な音程で、七拍子の不気味なベースラインを繰り返す。この人のフレージング、、、と言うよりも、音の使い方はとてもマネできるものではない、独特のセンス。サックスのソロがリバーブなどの残響音の効果をかけておらず、とても生々しい。ジャズ寄りか? 曲調としては、Tunnelsそのままと言う感じだが、電子楽器がおらず、ギターも歪ませているのみでエフェクターを使用していないため、よりシンプルでストレートなジャズロック。

"Bad American Dream Pt 2"はベース一本のイントロでスタート。Tunnelsに"BAD AMERICAN DREAM"との曲があったはずなので、その続編か。しっとりとした、だけれど不気味な前半から、テンポが上がり激しい曲調へと変化し、各自のソロ合戦となる。キメ部分はサックスのリズムが甘いのだが、そこがまだ不安定な感じでこのバンドに相応しい。パーシーはここぞと言うところでピッチを外し、不安感を増している。

"Magic Mist"は打ち込みのパターンをバックにベースソロから。いつもの手癖全開。この部分のみなら、パーシーのソロアルバムの『Cape Catastrophe』に通じるところはある。Tunnelsでもそうであったが、機械的で無機質なパターンと、不安定で感情的な人間的な演奏の融合、というのがパーシーが長年模索している音楽の一つではなないかと感じている。

"Talk Time"はこれまでと打って変わって、今風(コンテンポラリー?)なジャズ風な楽曲。この曲のみ、サックスのクリス・バッカスの単独作曲。

"The Wow Signal"は元に戻り、パーシーの不気味なベースが支配する怪しい楽曲。数えてみても、何拍子か分からず、、、7拍子と5拍子が混ざっている? 途中からテンポアップするが、決して熱くなり過ぎず、淡々と進んでいく雰囲気は、Bland Xから続く英国ジャズロックの伝統か。

"Big Daddy Road"では妖しいリフを繰り返す中、ギターが強く歪ませ即興的に弾きまくる。かなり実験的、、、と思ったら、途中からシンプルな4ビートのサックスソロに。珍しくパーシーが4ビートのウォーキングベースを弾いている。

"The Phantom Maracas"はゆったりとしたリフをバックに、サックスがソロを吹きまくる。音程とリズムがジャストすぎておらず、ベースと合わさり、楽曲の不安定感が増している。

"Guns and Pussy"はメロディアスなキメのフレーズがあるなど、今風なジャズの楽曲。5拍子が楽曲の主軸か? キメのフレーズが多いが、瞬発力というか、キレが足りないのは、ドラムが原因だろうか。

"Magic Mist Reprise"は、3曲目と同じ打ち込みのパターンをバックに、再び不気味なベースソロから。そこに他パートが静かに絡み合っていく、即興的で実験的な音楽。淡々と、不気味な雰囲気を漂わせながら、フェードアウトする。

 

MIDIヴァイブの主張が強かったTunnelsと比べると、よりシンプルな今風なジャズに近いのだろうか。ダビングもしていないようで、即興演奏をそのまま録音した、と言えそうな内容。

一曲を除いて、作曲者がバンドメンバーのことから、いずれも即興演奏を繰り返し形になった楽曲なのだろう。そのため明確なメロディーがなく、メンバーの作り出す音の世界の雰囲気に身をゆだねるだけなのだが、ともかくもパーシーの不気味さが楽曲を支配しており、聴く者がそこに入り込めるかどうかではなかろうか。

 

現在のパーシーが聴ける、そして相変わらずの妖しいフレーズを繰り出すセンスが変わっていないことが確かめられた、貴重なアルバム。

 

そういえば。Bland Xが再結成するらしいとか、、、

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30枚目はコレ

アルバムのアーティスト名は、正確には「Bunny Brunel, Mike Stern, Billy Childs, Vinnie Colaiuta」の四人の連名。実際、このアルバムはバーニー・ブルネルのソロなのか、もしかしたらレーベル主導の企画アルバム(CABは元々はそれだった)なのか、はっきりとしない。

このアルバムは、ブルネルがアコースティクベースを演奏し、正統派のジャズに挑んだ作品。1stアルバムの『Touch』でも弾いていたはずだが、曲の味付け程度で、しっかりとアルバムで弾くのは初めてではなかろうか。しかも、フュージョン系のジャンルのみ演奏してきたため、正統派のジャズも初めてのはず。

他の三人のミュージシャンだが。マイク・スターンは説明不要の、ジャズ・フュージョンギターの大御所の一人、、、とは言え、自分にはほとんど縁が無いのだが。ヴィニー・カリウタはそれこそジャンル不問の超絶ドラマー。ザッパ出身で、ロックからジャズまで何でもござれ、、、自分的には、しばらく前のジェフ・ベックのドラマーの印象が強い。ピアノのビリー・チャイルズのみ、正統派のジャズピアニストらしい。最終曲のみ、チック・コリアが参加している。

 

選曲として。有名なスタンダードから"星影のステラ"と"いつか王子様が"の2曲、ウェイン・ショーターが2曲、スティーブ・スワローが1曲、ハービー・ハンコックが1曲、チャーリー・パーカーが1曲、チック・コリアが1曲、そしてブルネルのオリジナルが2曲。

あえて正統派のジャズの曲に挑戦しようとする姿勢が、選曲のみでも見て取れる。

 

ネットのレビューで必ず書かれていることとして。ブルネルのベースがまったくアコースティックに聞こえない、という感想だ。

実際、いつも通りの高速フレーズに、ハーモニクスを混ぜた演奏と、エレキベースとまったく同じように弾いている。そもそも音色がまったくアコースティックでない。あえてエレキベースと同じ音色で録音しているのではないか、そんな印象まで持ってしまう。単純に、ブルネルの好きなベースの音色があり、エレキでもアコースティックでもそれを狙っているのかもしれない。

せっかくアコースティックベースで演奏したのに、、、と、もったいなく思ってしまう。

 

この手のジャンルの感想を書ける知識が無いので、アルバムの大まかな感想のみ書くとすると。

いわゆる正統派のジャズだなぁ、、、としか書けないかな。ロックの熱さとは違う、ジャズの持つスリリングさはとてもよく感じ取れる。各自のプレイに触発されながらフレーズを作り上げていく、いかにもな正統派のジャズ。特にマイク・スターンとカリウタが触発しあっているように感じられる。ブルネルは控え目だが、リズムキープを重視しているのかも。

 

アルバムタイトルのDedicationという単語は、「《人・理想などへの愛情・敬意のしるしとして》 作品をささげること; 《作品の冒頭の》 献辞」との意味があるらしい。フュージョン専門だったブルネルが本格的なジャズに取り組んだ作品は、ジャズの先輩達に捧げるアルバム、そういった気持ちで製作されたと思われる。

個人的には、カリウタのジャンルの幅の広さに驚いたアルバムだった。とてもジャズドラムで、とてもスィングしてるのだから。カリウタは本当に凄いドラマーと再認識。

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29枚目はコレ

バーニー・ブルネルの3rdソロアルバム。このアルバムと同年に渡辺香津美のアルバムに参加し、来日もしているらしい。前作から七年の期間が空いているが、誰かのアルバムに参加しているようでもなく、その間の活動の情報が見つからず。

このアルバムの参加ミュージシャンは、ギターにフランク・ギャンバレ、キーボードにケイ赤城、ドラムにジョン・ワッカーマン。最終曲のみなぜかパトリック・モラーツが参加。言うまでも無く、YESの三代目キーボード。どういう繋がりなのかは不明。ジョン・ワッカーマンとは渡辺香津美とのアルバムで一緒に参加しているので、そのつながりかもしれない。フランク・ギャンバレはエコノミーピッキングでの早弾きで有名なギタリスト。チック・コリアのバンドに抜擢されて注目を浴びた経歴はブルネルと同じで、その縁でのつながりか。ケイ赤城とのつながりは不明だが、前作にも参加しているので不思議でもない。前作は一曲のみの参加だったが、今作は打ち込みの二曲を除いて全曲参加。

ミュージシャン的には、前作のような大物ゲストの参加は無いが(モラーツの評価が難しいが、、、)、固定メンバーによるバンド風な音となっている、はずである。

 

なお、一度再販された、もしくはブルネルが権利を買い取り自分のサイトで通販を始めた、そのどちらかの時点で曲順が変更されたようである。現在、ブルネルの公式サイトで入手できるアルバムは、初版は一曲目だった"Miami"が最終曲に変更されている。自分の所有しているアルバムも、こちらのバージョン。

 

一曲目の"Little Thing"は、ゆったりとしたシンセのイントロと、ベースのハーモニクスのメロディーで始まる。1stを思い出させる楽曲。ベースとドラム以外は打ち込みの、柔らかいシンセ音のイージーリスニング風。特に盛り上がりも無く、3分ほどで曲が終了。あっさり終わるのも1stと同じ。

"Momentum"はアルバムのタイトル曲。ゆったりとしたテンポで、シンセの音が柔らかく、これもイージーリスニング風の聴きやすい楽曲。おおらかなギターメロディーが印象に残る。

"Nicol Too"も柔らかいシンセ音が耳に優しい、ゆったりとしたイージーリスニング。典型的な聴きやすいフュージョン。ギターソロはギャンバレが弾きまくるが、伴奏がゆったりとしているため、盛り上がりも無いまま終えている。ベースソロで僅かにタッピングを披露、、、1stと2ndのどちらもタッピングはしていないはず。ただし、CABで多用している両手タッピングではなく、右手のみなのでライトハンド奏法が正しいか。

"Wacko"は16ビートの細かいベースリフが主役の、前二曲と比べやや激しい楽曲。ただし、やはりシンセの音色が柔らかめで、フュージョンと言うか、イージーリスニング風。ドラムも手数は多くなく、リズムマシーンのように単調に叩いている。そんな中であっても、ケイ赤城のピアノソロが激しく際立っていた。

"Vlad"はややこしく難解なユニゾンと、自由なソロと言う、これぞブルネルという楽曲。『L.A. Zoo』でもセルフカバーしているので、ブルネルのお気に入りなのだろう。CABのライブアルバムにも収録されている。ギャンバレのギターソロが炸裂しているが、ドラムの迫力が今一つ、、、『L.A. Zoo』でも同じ感想を持ったが、ジョン・ワッカーマンのドラムは単調で、正直つまらない。

ユニゾンのフレーズ自体は、前作の"Dede"よりも遥かに複雑で、ブルネルの技術の高さが光っている。

"Again"はゆったりとしたシンセと、ベースがメロディの静かな曲。メロディはピッコロベースと思われる。ベースとドラム以外は打ち込み。子守唄には良いと思われる、穏やかな楽曲。一曲目とまったく同じテイスト、、、なのでAgainなのか?

"Temperamental"はCABでもカバーしている、独特な雰囲気の楽曲。音数の少ない緊張感のあるイントロと、なぜかサンバ風のメロディ部分と言う、不思議な組み合わせ。ベースソロではギャンバレに触発されたのか、普段以上に早弾きを繰り出し音の洪水となっている。

"Five"はキャッチーなギターメロディの、これぞギターフュージョン、という楽曲。完全にギャンバレが主役。ベースもドラムも、オカズは控えめに、抑え気味にリズムキープに徹している。

" L.A. Bebop"は軽快なシャッフル曲。ビバップとタイトルに付いているが、ジャズに詳しくないので、これが本当にビバップなのか不明。メロディーを演奏して、その後は各パートがソロを回していく、、、のはビバップ的なのか? ただし、ドラムにスィング的なノリの良さは感じられず。

"Get Well"はギターレスの、ゆったりとした、キーボードを伴奏にベースがメロディとソロを弾き続けると言う、1stでやり尽くしたスタイルの楽曲。途中でやや長いキーボードソロが入るのが1stとの違いか。

"Miami"はシンセブラス主体の軽快なラテンナンバー。アルバムでかなり浮いている。フレンチ・シャンソンの大御所クロード・ヌガロの"Energie"のカバーらしい。踊れそうな、とてもノリの良い楽曲。シンセブラスがまるで本物の管楽器に聞こえるのは、パトリック・モラーツのテクニックのなせる技か。

 

最終曲を除いて、1stの楽曲にギターが追加されただけの、イージーリスニング風の雰囲気の曲に偏っている。その点では、2ndよりも明らかに後退したと言っても、言い過ぎではないだろう。

ただし、原因の一つはドラムにあると思われる。ジョン・ワッカーマンは、どうしてもリズムマシーンのような単調を感じる。良く言えば、上物としては安定していて弾きやすいドラムなのかもしれないが、ビリー・コブハムのような煽りまくるドラムが好きな自分としては、かなり物足りない。

 

ただし、ブルネルの奏法としてはタッピングを習得しており、進歩していることには違いない。新しい奏法を積極的に取り入れるブルネルの姿勢は素晴らしい。

そういえば、このアルバムではチョッパーを披露していないような、、、

 

アルバムのジャケットを見ていて重大な事実に気づく

ジャケットで弾いているベース、フレットが付いているじゃあないか!!!