勇気を頂き2回鑑賞しちゃった…
『ヒトラーに盗まれたうさぎ』
絵本作家 ジュディス・カーの自伝小説『ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ』の映画化~真実に基づいた話し。
〈ストーリー〉
1933年2月、ドイツ ベルリン。
9歳のアンナは、兄マックスたちと
カーニバルを楽しんだ夜、風邪をひき寝ていた父とクラシックコンサートに行く準備をしていた母の元に一本の電話が来て…
翌朝「家族でスイスに逃げる」と母から突然告げられる。新聞やラジオでヒトラーへの痛烈な批判を展開していた辛口演劇批評家の父はユダヤ人の為、“次の選挙でヒトラーが勝ったらヒトラー反対者への粛清が始まる”という忠告を受け、1週間後に迫る選挙でヒトラーの勝利が現実味を帯び、身の危険を感じ逃避行 “ 亡命 ”する。
住み慣れた家を離れる際「持ち物は一つだけ」と告げられた彼女は、大好きな“ピンクのうさぎのぬいぐるみ”、そしてお手伝いさんのハインピー、食卓、書斎、ピアノ、台所…たち一つ一つに別れを告げた。
そしてそれは、それまで何不自由なく幸せに平和に暮らしていた生活が、この日を境に過酷な逃亡生活へと足を踏み入れていく始まりでもあったー。
1933年ヒトラー党首のナチスが政権を握る直前にその迫害から逃れる為に家族とともに故郷ドイツを出国、スイス、フランスを経て1936年にイギリスへと渡ったジュディス・カーの少女時代の過酷な亡命生活の体験をもとに “9歳の少女アンナ”が貧困や差別などの困難を乗り越えながら家族との絆を深めていく愛と成長の様子が描かれている。
「(娘)10歳の誕生日を“亡命先”で迎えるとは思わなかった。」と言う父の信念と尊厳、
夫を支えながらも過酷な日々にプライドよりも“生活”を重視した母、
そしてラスト渡英船上アンナの「また1から始めれば良い!直ぐに馴染むから(語意は違います)」の力強い言葉と未来(新天地イギリス)を見つめる眼差しに、勇気と希望をもらった。
また持ち出した本から「有名人は若い頃苦労しているから私たちも出世するね!」の通り、
兄マックスは外国人初の裁判官に、彼女アンナことジュディス・カーは世界的絵本作家となり、永住の地イギリスで2019年5月95歳で死去した。
