2011(平成23)年3月11日東日本大震災から
9年〜あの日を忘れない❗
9年目の3月11日東日本大震災 14:46⏰
黙祷
只今、車両緊急停止中🚃←黙祷のため
『 Fukushima 50』観てきました🎥
この日(3月11日)に観よう!って人が多かったのか、新コロ影響を感じず、中途半端な時間にも関わらず劇場 7-8割埋まってました。
この作品は、2011年3月11日午後2時46分に発生し、マグニチュード9.0、最大震度7という、日本の観測史上最大の地震となった東日本大震災時の福島第一原発事故を描いた物語。
想像を超える被害をもたらした原発事故の現場〜福島第一原子力発電所に残った地元福島出身の名もなき作業員たちは、世界のメディアから “ Fukushima 50 ”(フクシマ フィフティ)と呼ばれた。
東日本壊滅の危機が迫る中、死を覚悟して発電所内に残った職員たちの知られざる “ 真実 ” として、様々な立場の関係者へ取材し綴られた「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」門田隆将のノンフィクション(原作)を基に描かれている。
当時の管首相・政府批判的描写も多く(スポンサーの意向?)、また東電を褒め称えているとも言われているようだが、東電吉田所長の “ 真実 ” であり、細部まで正確に再現された様々なセットやアメリカ軍の全面協力もあってのリアリティーさや最前線で命をかけて闘った彼らの行動と思いは、観る価値に相当すると思った。
※下に太田隆文監督の文を載せているが、まさかこの作品を観て東電すごい❗の絶賛はないよね❗❓
ただ、気になったのはその後、東電職員以外で下請け求人し、作業に当たった人たちがいた事、その彼らの “ 今 ” と、福島の “ 今の現状 ” を知りたいと思った!←まぁ、載せられないだろうけど。。
※通常 “ 真実に基づいた物語 ” の場合は、公開又は制作時の “ 今の現状 ” を伝える事が多いのでー2014年の吉田所長葬儀(胃がんにより死去)は描かれていた。
また今作、“ 某役 ” 俳優部でのオファーが「尺が延びた」理由により直前出演キャンセルとなり(2週間スケジュール押さえ、撮影は3日予定→前半出演予定が後半に撮影延期→結果出番なし)、残念ながら作品には参加する事が出来なかった訳だが(その後、エキストラオファーは来たけど、格下げなのでNO❌)…EX事務所仲間が多数出ているのを観たらやっぱり現場に触れた事は羨ましく感じた(笑)し、実はキャスティングの関係だったのでは??←私より適役(イメージ)が他にいたから?は鑑賞した私の感想💫
若松節郎監督作品だけに残念💧(私の代表作『柘榴坂の仇討』は若松監督なので♪)
まぁ、結果、ご縁がなかっただけですけど✨
東日本大震災関係の映画では『遺体〜明日への十日間』には遺族役で出演しています。
震災により亡くなられた方々のご冥福と、
今なお日常生活に戻れない皆さまの復興を祈願いたします❤
ここからは、太田隆文監督から↓
●なぜ、こだわりの有名俳優たちは東電賞賛映画に出演したのか?=推理した。
ツイッターを見ていると「fuushima50」批判が凄い。あの映画を見て「感動した」とか「素晴らしい」と発信する人がいてはヤバイと思ったが、多くはそのトリックに引っかからず、問題点を見抜いたようだった。中には出演俳優を批判。「失望した」「裏切られた」「あちら側の人だったのね」「金で魂を売った」と言うコメントも見られた。
特に主演級の俳優さんたちはこだわりがあり、政権や原発ムラになびくようなタイプではない。なのになぜ?と言う憤りを感じたのだろう。その辺を解説する。批判ツイートにあるように、俳優たちはなびいたり、金で魂を売ったりした訳ではないはず。彼らはこの映画を「命がけで日本を守った人たち」と言う物語だと真剣に思い、感動し、出演を決めたはずだ。
製作側は多分「あの悲惨な事故を忘れてはいけない。それを伝える映画。現場の50人の命がけの記録です」てな説明をして出演交渉をしたはずだ。もし、そこで俳優事務所、あるいは俳優が原発事故に精通していていれば、シナリオを読み「あれ? 事実と違う!」「なぜ、嘘を事実として描いているのか?」と疑問を持っただろう。しかし、事故当時のことを詳しく把握している人はまずいない。
おまけに物語は非常に巧妙に作られている。嘘八百を並べているわけではない。90%が事実。そこに10%の嘘を入れることで「東電職員の活躍」「邪魔ばかりする官邸」と言う構図を作り上げた。その10%の嘘も、新たに作り出したものではなく、当時、言われていた情報を採用。
その情報が実はデマで、のちに真実が伝えられた。が、当時のデマを信じている人が今も多い。少しばかり詳しい人でも「あ、この話聞いたことある。やはり官邸が邪魔したんだ〜」と納得してしまう。よほど詳しくないと見破れない嘘を入れ込んだ巧妙な物語なのだ。
さらに50人の奮闘は事実。そこを強調したストーリー。そこだけ見れば感動的。そんなシナリオを見せられて
「命がけで日本を守った人たちの物語です。あの悲惨な事故を忘れないために、この映画を作りたいんです!」
と言われれば「それは素晴らしい!」となるだろう。スポンサーに原発ムラの企業は入っていない。「社会性のある意義ある映画だ。出演しよう!」という流れだろう。多くの俳優さんたちは純粋で真っ直ぐだ。素晴らしい人ほどそんな傾向がある。だから彼らは全身全霊で演じた。まさか「民主党政権を悪役にした東電賞賛。事故はもう終息したかの印象を与える」映画になるとは考えもしなかっただろう。
これは原発を建設するときと同じ手法。
過疎化の村に電力会社の社員がやってきて「日本は資源が少ない。石油が止まったら大変なことになる。原発は必要。日本の将来のためです。村にも十分な保証が出ます」ーなるほど。それなら協力しよう!と原発建設が始まる。危険性には触れない。あるいは十分な対策があると嘘を言う。本当の事情を知らないと納得してしまう。要は原子力ムラの手口。事実を知ることの大切さを痛感する。
内容面について記事=>https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-06
製作面について記事=https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-07
要は東電賞賛映画?=>https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-08
結局「東電は日本を救った英雄」と言う映画であること解説
内容面と製作面から2つの記事を書いたが、著名な方々がTwitterで紹介してくれたので、3万件を超えるアクセス。凄い事になっている。
原発問題に関心がある人がまだまだ多いということ。これは嬉しい。事故から9年。多くの人はもう過去のことと思っているが、現在進行形の事故であること。忘れていない人たちも多いということだ。
あの映画。一言でいうと「東電の職員さん。ありがとう。お陰で日本は救われました! あなた方は英雄です!」という作品。
事故を起こした責任者として、批判を浴び続けた悪役であるはずの東電が、一転。
正義のヒーローになってしまう物語。
そして「菅直人総理と民主党政権こそが事故を混乱させ、終息を遅らせた張本人!」つまり、悪役として描かれている。普通に映画を見ていると、そう思えてくるプロパガンダ作品なだ。
そのテクニックを一部紹介する。嘘をつくとき100%の嘘では騙せない。90%の事実と10%の嘘を混ぜてこそ、人はそれを信じる。この映画でも実に細かく事実をあげて事故を描いている。東電、吉田所長は、実名で登場する。誰がどう見てもノンフィクション。。
日時、時間も正確だ。が、ベントが遅れる原因を「総理が福1を訪れたから」と描いている。が、これは当時流されたデマであり、事実ではない。のちの裁判でも確認されている。なのに、そのデマを否定せず事実のように描いている。
さらに炉心を冷やすために塩水を使うのを止めようとしたのは「官邸の指示」と映画では描いているが、実際は「東電本社の指示」。塩水を入れると2度と使えなくなるからという理由。「官邸の指示」も当時流れたデマ。これも事実として描く。両方に共通するのは「民主党政権の失態」が強調できる。混乱の責任は官邸だと印象づけることができる。そうやって観客を誘導。東電をヒーローに、民主党を悪役に仕立て行く。そんな作品を多くの観客に見せて喜ぶのは誰か?
おまけに俳優たちの熱演。感動的な場面もある。見ていると「東電は頑張ったんだなあ〜。命がけで日本を守ったんだ!彼らがいればもう原発は事故らないだろう。大丈夫だ!」とさえ思えてくる。だが、映画は事故の深刻な被害。その後の住民の苦悩。自殺者まで出したことは全く描かれない。ベントや爆発で拡散した放射能はどうしたか?も説明しない。まるで事故は収束したかのような桜満開のエンディング。情報を制限、操作して見る者の意識をコントロールする作品。
同じパターンの映画がある。特攻隊もの。命を捨てて敵に体当たりするという人道的に問題ある戦法であるのに、それを批判せず、死んで行った隊員たちを賛美。「彼らが日本を守った!」と描く。若い隊員たちを死に追いやった軍部の責任は追及しない。その特攻隊役が吉田所長と50人の職員。軍部が東電。同じパターン。それがこの映画の特徴。ご覧になる方は注意して見てほしい。

「Fukushima 50 」で描かれてない事実(上)
菅直人がドイツのテレビ取材で答えたもの。
映画で総理が苛立っている背景が説明されていないが、東電が情報を上げず、秘密主義であったことが理由。
映画では総理が苛立つ場面のみを描いている。
「Fukushima 50 」で描かれてない事実(中)
菅直人がドイツのテレビ取材で答えたもの。
現場を訪れた理由。その背景を映画では説明せず、総理のせいでベントが遅れたという事実でないことを描いている。

「Fukushima 50 」で描かれてない事実(下)
想定外の高さの津波というより、土手を削って低い位置に原発を建設。
津波が来たら自然災害と被害者ぶった東電。