中澤に連絡をとったデリルは明日の面談にはひとりで臨むと伝えた。


実験結果は宇宙船獲得の切り札になる・・だが組織内でそれほどまでに覚悟が出来ている者はおるまい。


それは当然のことだ皆、地球人の妻、子供を抱えているのだから。そうでない者は・・・デリルを含め七人ぐらいだ。


特に今いる幹部連中は全員が家族持ちだ。


そんなことを考えている間にファックスが流れてきた。


送信された用紙を手に取り差出人を確認するとアンリの名が記されている。


そこには実験の結果が説明されていた・・・


①我々の種族が天然ウラン(濃度0.7%)を摂取すると体内で濃縮されウラン235の濃度が70%前後となる。


②予想される地球人への影響は発癌、生殖機能異常、白血病、視力低下、慢性疲労など種の存続に著しく大きな影響を与えることが考えられる。なお地球上の昆虫を除く全ての生物が絶滅の危機を迎える。


③我々の種族への影響は軽微なものだが濃縮度数が70%を大きく超えた場合、予想不可能な影響が考えられる。


④今後、この実験を続けることは過大なリスクが生じるため中止を提言します。


・・・・やはりアンリもこの実験には反対か、ここで強行に実験を続行させれば彼に疑念を持たせてしまう。


そんなことで中澤と相談されるのは危険だ。


特に中澤は私を疑い始めてもいい頃だ・・・・。


デリルはアンリに実験を中止するよう指示し、通信室へと向かった。


【つづく】