西加奈子著「サラバ!」を読んだ。
小さい頃から、本を読むのが好きだった。
読んでいる間の、時間が止まる感覚が好きだった。
就職先は書店だった。そこで1年半勤めた。
想像していた以上に、毎日大量の本がやってきた。それなのにちっとも売れず、ダンボールいっぱいの本を返した。
いつしか、本を読むことがイヤになってしまった。雑誌やコミックは読んだが、小説は、読めなかった。
そして数年経ち、「サラバ!」を読んだ。
共通点があった。
誕生日、ヨガ、家族のこと、親友。
心が震える感覚が、もどってきた。
人と自分を隔てていた。
だけど、そんなのもういいんだ、と思えた。
仲間だと思っていた人に、苦しい気持ちにさせられた。
身内がおかしくなって、必死に耳をふさいだ。
傷つくことを言われた。
そんなふうに思ってた、そんなことが、するするとほどけて、あったかくなった。
何が変わるってわけじゃない。
あなたと私とのあいだに、やっぱり隔たりはあるけれど、それだけだ。
やっぱり本を読むことが好きだなぁ。
