* 毎朝、智慧を磨いて人生を巧みに生きる! *
*  仏教がベースの心理学 心解学ラジオ  *

仏教で”怒り”とは、
否定する事全般を指します。

”悲しみ”も、”不満”も、
否定しているので、”怒り”です。

”怒り”は人を不幸にする煩悩。

悲しみも、不満も、
自らを不幸にする煩悩なのです。

お釈迦様がいた時代、
今から2600年前の話。

ゴータミーという女性がいました。
ゴータミーは生まれたばかりの子を病気で失いました。

ゴータミーはその亡骸を抱え、
「だれか、この子を生き返らせて下さい。」
と、うろうろと町中を歩き回ります。

髪は抜け落ち、体中がボロボロになっても、
なお、
ゴータミーは町中をさまよい歩きます。

見かねた人々は、お釈迦様に救いを求めます。
「お釈迦様、ゴータミーをどうにか助けてやって下さい。」

お釈迦様は、ゴータミーに言いました。
「その子を生き返らせてやる。
 ただし、死者の出ていない家から、ケシの実をもらってきたならば。
 そのケシの実を使ってその子を生き返らせてやろう。」

その言葉を聞いたゴータミーは、
町中を尋ね回りました。

ところが、当然、死者の出ていない家などありません。

何日も歩き回り、聞き回ったゴータミー。

数日後、ようやく悟りました。

”人は皆、死ぬんだ。死は珍しい事ではない。
 我が子が死ぬことも、当然のこと。
 私はその当たり前の真実を、否定し続けていたんだ。
 だから、いつまでも私は不幸なのだ。”
と。

悟ったゴータミーはようやく、
我が子の死を受け入れ、
心を落ち着けることが出来たのです。


悲しみも、不満も、怒りです。

音声では、不満についてお話ししています。
劣等感と劣等コンプレックスの違いについても触れています。