今日は、「腑に落とす」
と言うお話しです。

カルマ(業)とは、
長年に渡って繰り返しやってきて染みついた
心の反射反応の事です。

”ちょっと気に入らない事があれば怒る”
と言う反応を繰り返してきた人は、
いざそれを止めようと思ってもそう簡単に止められず
ついつい怒っていしまいます。

”気に入らない事がある” → ”怒る”
がクセになっている訳です。

これをカルマと言い、カルマには、
良いカルマを持つと、良い結果が返って来る。
悪いカルマを持ってしまうと、悪い結果が返ってくる。
と言う法則があります。

これを自業自得(じごうじとく)と言います。

この、
自業自得と言う言葉が腑に落ちれば、
人は道を大きく外す事はなくなります。

なぜならば、
悪い結果が現れ始めたらすぐに気付き、
業を変えていく努力を始めるからです。

ですから、
”腑に落とす”と言う事がとても大切なのです。




始めは皆さん、
この自業自得と言う言葉を
疑って聞いているはずです。

頭では、
「それは理解しているわ。」
と思っているかもしれませんが、
それは頭がそう思っているだけであって、
心は納得していないのです。

自業自得と言う言葉が腑に落ちると、
もう”疑い”がありませんから、
素直に自分を改善しようとし始めるのです。

でもまだ、悟ってはいません。

”悟っている”
と言うのはまた別の話です。

”腑に落ちている”
と言うのは、心は一時納得したけれど、
まだ実践できていない状態ですから、
”自分の出来て無さ”が嫌になり、
言い訳をして元の状態に戻ってしまう可能性があります。

”悟っている”
と言うのは、心が完全に納得し、
納得しているが故に実践が完璧に出来ている状態
の事を言います。

”悟る事”はとても難しいです。
でも、
聴聞を重ね、実生活と結びつけば、
案外簡単に、“腑に落とすこと”は出来ます。

ただこの”腑に落ちた状態”の時は、
「なるほどなあ・・。
 怒りの業を持っていると自分に悪果が返って来る。
 確かに自業自得だなぁ。」
と思えるのですが、
だからと言って
怒らなくなったわけではない為、
それがストレスになる事もあります。

自業自得なのは分かっている。
分かってるけど、つい怒っていまう。
と言う状態ですから、苦しいのです。

この段階の時は
とにかく自分を責めない事です。

「頭で分かっているけど
 まだ練習不足なんだから出来なくて当然だな。」 
と、思うようにして下さい。

ここで、完璧主義の人などは、
不完全な自分が許せなくなって
また言い訳をして元に戻ってしまいますから。


あなたが抱えるカルマ(業)の事を、
あなたの子供だと思って下さい。

我が子がヤンチャをしてしまう。
クラスの子のオモチャを取り上げてケンカをしてしまう。
それは悪い事だけど、でも我が子だから見捨てずに
じっくり話しをし、育てていく。

業を変えるとは
そう言う感じなのです。

気長に自分の業を育てていく過程を楽しむ。

そう言う心構えで居ると良いと思いますよ。

今日は、「腑に落とす」
と言うお話しでした。

ありがとうございました。