春先に大量発生する黒い羽アリ、実はヤマトシロアリの可能性が高いことをご存じですか?
この黒い羽アリは、家屋に深刻な被害を与えるシロアリの羽アリである可能性があります。しかし、羽アリの判別は難しいですよね。
そこで今回は、春先の黒い羽アリの判別方法と、見つけた際の正しい対処法を詳しく解説します。
1. 春先の黒い羽アリはヤマトシロアリの可能性が高い!
4月から5月にかけて大量発生する黒い羽アリは、かなり高い確率でヤマトシロアリであると言えます。
ヤマトシロアリの羽アリの特徴
- 体は黒く、背中に黄色い線が1本入っている
- 体型はずんどう型で、胸と腹の区別がつきにくい
- 触覚は長く、先端が黒く膨らんでいる
- 翅は透明で、先端が黒く縁取られている
イエシロアリなど夜に飛ぶ羽アリは白いのですが、ヤマトシロアリは昼間飛翔する種類なので、かなり黒っぽい色をしています。これは、日光の紫外線に耐えられるようにメラニン色素をもっているからです。
黒っぽいからといって油断せず、シロアリの可能性を疑ってください。
他の羽アリとの違い
- アメリカンカンザイシロアリ:体色は褐色で、頭が赤い(ヤマトシロアリと似ています)。
- イエシロアリ:体の色が白い。夕方から夜にかけて羽アリが飛ぶ種類なので、メラニン色素を持たない白い(または茶色い)羽アリです。
黒蟻の羽アリとの違い
シロアリの羽アリと黒蟻の羽アリの見分け方は以下の通りです。
シロアリ | 黒蟻 | |
触角 | 数珠状でまっすぐ |
くの字に曲がっている |
翅 | 前後同じくらいの大きさ |
前が大きく後ろが小さい |
胴体 | ずんどう | くびれがある |
シロアリはゴキブリの仲間なので、よく見ると胴体が少し平べったく、ずんどうな体型です。
黒蟻は蜂の仲間なので、体にくびれがあります。
この点に着目すると見分けやすいでしょう。
2. 羽アリを見つけた際の正しい対処法
羽アリを見つけた場合は、慌てずに以下の手順で対処しましょう。
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羽アリの種類を判別する
- 上記の特徴を参考に、シロアリ(ヤマトシロアリ)かどうか判断しましょう。
- 判別が難しい場合は、専門業者に相談することをおすすめします。
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発生場所を確認する
- 羽アリが建物内なのか外なのかを確認しましょう。
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建物の外で発生していた場合
- ほとんどの場合、自然現象なので特別な対応は必要ありません。
- ただし、建物に近い場合は専門業者に相談することをおすすめします。
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建物内で発生していた場合
- 早急に対処が必要です。
- 自身でできることは、掃除機や粘着テープで羽アリを駆除することです。
- その後、専門業者に調査と駆除を依頼しましょう。
3. 駆除は必ず専門業者に依頼しましょう!
羽アリの駆除は、シロアリの生態に関する専門知識と経験が必要となります。
ご自身で駆除しようとすると、被害を拡大させてしまう可能性がありますので、必ず信頼できる専門業者に依頼しましょう。
4. まとめ
春先の黒い羽アリは、ヤマトシロアリである可能性が高いです。
羽アリを見つけた場合は、慌てずに上記の手順で対処しましょう。
駆除は必ず専門業者に依頼し、被害を拡大させないようにしましょう。
その他、役立つ情報
- シロアリは1年に1度しか羽アリを発生させません。
- 殺虫剤などをまいて、羽アリがいなくなったからといって安心はできません。
- シロアリは、発生場所から離れた場所にも被害を及ぼしている可能性があります。
- 早めの発見と駆除が、被害を最小限に抑えるポイントです。