シロアリは、木造建築にとって最も厄介な害虫の一つです。被害が拡大すると建物の構造体まで損傷し、倒壊の危険性も生じます。
シロアリ被害を防ぐためには、まずシロアリが好む環境を作らないことが重要です。今回は、シロアリ被害にあいやすいNG行動と、それぞれの対策について詳しく解説します。
1. 玄関の水洗い
玄関は外と内をつなぐ場所であり、雨や雪などによって濡れやすい環境です。水洗いをしてそのまま放置すると、水分が床下などに染み込み、湿度の高い状態を作ってしまうことになります。
対策
- 玄関は水拭き程度に留め、水洗いは避ける。
- 水をこぼしてしまった場合は、すぐに拭き取り、換気扇を回して乾燥させる。
- 玄関扉を開けて、空気の通りを良くする。
2. 浴室の換気不足
浴室は、水を使う場所なので、湿度が高くなりやすい環境です。換気不足になると、湿気が床下などに溜まり、シロアリの発生原因となります。
対策
- 入浴後は、窓を閉めて換気扇を回し、しっかりと換気する。
- 浴室乾燥機を活用する。
- 換気扇と窓の位置関係に注意し、効率的な換気を行う。
3. 押し入れの湿気
押し入れは、湿気が溜まりやすい場所です。カビ臭いにおいがしたり、布団などが湿気を帯びている場合は、特に注意が必要です。
対策
- 押し入れに物を詰め込みすぎない。
- すのこなどを敷いて、空気の通り道を作る。
- 定期的に扉を開けて、換気する。
- 除湿剤を活用する。
4. 下駄箱の下のスペース
下駄箱の下のスペースは、目に見えない場所なので、ついつい荷物を詰め込んでしまいがちです。しかし、空気の流れが滞り、湿度の高い状態を作ってしまうことになります。
対策
- 下駄箱の下のスペースに荷物を詰め込まない。
- 定期的に掃除をして、清潔な状態を保つ。
- 換気扇を設置する。
5. 床下点検坑の詰まり
床下点検坑は、床下空間を点検するためのものです。しかし、ここに荷物を詰め込んでしまうと、床下空間の換気が悪くなり、シロアリが発生しやすくなります。
対策
- 床下点検坑に荷物を詰め込まない。
- 段ボールなど、シロアリが好む素材は保管しない。
- 定期的に床下点検を行い、異常がないか確認する。
6. 勝手口の荷物置き
勝手口は、外と内をつなぐ場所であり、荷物置きとして利用されることも多いです。しかし、荷物を詰め込みすぎてしまうと、空気の流れが滞り、湿度の高い状態を作ってしまうことになります。
対策
- 勝手口に荷物を詰め込みすぎない。
- 定期的に掃除をして、清潔な状態を保つ。
- 換気扇を設置する。
まとめ
シロアリ被害を防ぐためには、日頃から建物の環境を清潔に保ち、湿度の高い状態を作らないことが重要です。今回紹介したNG行動を参考に、適切な対策を講じて、シロアリ被害から大切な住まいを守りましょう。
参考情報
- 公益社団法人 日本しろあり対策協会:https://www.hakutaikyo.or.jp/