シロアリの予防工事、駆除を行う際に業者選定のポイントとなるのは「日本しろあり対策協会」に加盟しているかどうか。
シロアリ防除工事の標準的な手順を定める団体でもあり、信頼性の高い薬剤を選定し公表するなどの活動も行っています。
業者を選ぶなら、できるだけ日本しろあり対策協会(白対協)の会員業者を選んでください。ここからは、白対協についての基本知識を紹介していきます。
公益社団法人日本しろあり対策協会は、1968年に設立された、シロアリ被害の防止と普及抑制を目的とする公益法人です。木造住宅の長期利用、木材の炭素固定による地球温暖化防止など、様々な側面から活動しています。
会員と組織
正会員と賛助会員で構成され、運営は理事会、幹事事務局、9つの委員会によって行われています。北海道から沖縄まで8つの連携団体と協力し、地域に合わせた対応を提供しています。
6つの事業活動
1. 防除施工標準仕様書の規定
建築工法や部材など時代に合わせて改定を行い、施工者、建築設計関係者、関連団体にとって重要な基準となっています。
2. 安全管理基準
お客様と施工者の健康、労働安全、薬剤の取り扱い、周辺環境の汚染防止などを定め、人と環境を守る基準を策定しています。
3. 防除薬剤などの認定
人と環境に優しく安全で確実な薬剤を専門委員会が審査し、効果と安全性が認められたものを認定薬剤として登録しています。
4. 登録施工業者会員制度
消費者からの信頼、環境保全、現場の安全確保のために定められた基準を満たす施工業者のみが入会できます。
5. シロアリ防除士資格認定制度
シロアリ防除施工を行う技術者の資格制度で、施工の確実性と安全性を確保しています。定期的な更新講習により、常に最新の知識を習得できます。
6. 普及検査制度
シロアリ防除施工士の中でも経験豊富な者が受講できる資格制度で、建築物の調査におけるシロアリ被害だけでなく、腐朽菌による建物の劣化を検査診断する技術者の資格です。
情報発信と啓発活動
1. 小学生対象シロアリポスターコンクール
次世代を担う子供たちにシロアリ被害への関心を高めてもらうために開催しています。
2. 展示会への出展・講習会開催
法務省をはじめとする各連携団体の展示会への出展や、シロアリ防除に関する講習会を開催しています。
3. 情報誌「アグリアブル」発行
年2回発行の機関誌「アグリアブル」で、シロアリに関する最新情報を発信しています。
4. 文化財調査及び一般住宅の義害復旧無償調査
各連携団体にて年に一度、文化財調査及び一般住宅の義害復旧無償調査を実施しています。
5. シロアリ生態調査
全国組織のネットワーク及び各大学や学識経験者などと連携して、様々な角度からシロアリの生態調査を行っています。
6. シロアリ研究者への助成金制度
シロアリ研究の発展を目的とした助成金制度を制定しています。
7. 全国大会開催
年に一度、各連携団体の持ち回りで開催しています。
8. 公益事業
様々な内容の一般公演などを行い、オープンに情報発信しています。
9. 表彰式・研究発表・展示会
各種功労者への表彰式、研究発表、薬剤や資材機材などの展示会など、情報交換や交流を促進する活動を行っています。
人と環境に安全で確実なシロアリ防除
公益社団法人日本しろあり対策協会は、施工者、薬剤メーカー、学識者、消費者と協力し、人と環境に安全で確実なシロアリ防除の普及を目指しています。
参考情報