シロアリは日本の住宅にとって深刻な脅威です。隣の家でシロアリ駆除が行われた場合、自宅にも侵入してくる可能性があるのか、多くの方が不安を抱えています。

結論から言うと、ほとんどの場合、隣の家からシロアリが侵入してくる可能性は限りなく低いと言えます。
 

1. シロアリ駆除薬剤の効果


現在日本で使用されているシロアリ駆除薬剤の多くは、「伝播性」を利用して巣全体を駆除するものです。薬剤に接触したシロアリが巣に戻ると、仲間同士体を舐めあう習性を利用して、薬剤効果が次々に伝播していきます。

つまり、隣の家で駆除されたシロアリは、薬剤によって弱体化しており、自力で移動して別の家に侵入することはほとんどありません。

 

 

2. シロアリの行動範囲


日本で最も被害が多いヤマトシロアリの行動範囲は、せいぜい数メートル程度です。一度食害を始めた場所からわざわざ遠い場所へ移動して食べることはなく、よほど隣家との距離が近くない限り、移動してくる可能性は低いと言えます。

 

 

 

 

3. 羽アリの飛来


隣家で大量発生した羽アリが飛んできて、自宅に侵入する可能性も考えられます。しかし、羽アリは繁殖活動のために飛ぶため、すぐに建物内に巣を作るわけではありません。

たとえ羽アリが室内に入ってきても、土の中を経由して建物に侵入しなければ被害は発生しません。

 

 

 

 

4. 例外:イエシロアリ


上記の説明は、ヤマトシロアリの場合に当てはまります。一方、イエシロアリは行動範囲が広く、土中だけでなく木材の中も移動することができます。

そのため、隣家でイエシロアリが駆除された場合は、自宅にも侵入している可能性があり、注意が必要です。

 

 

 

 

5. 自宅を守るための対策


隣家でシロアリ駆除が行われた場合、以下の点に注意しましょう。

 

  • 自宅にもシロアリ被害がないか調査する
  • シロアリ駆除業者に相談し、予防対策を検討する
  • イエシロアリが生息している地域の場合は、特に注意する

 

 

 

 

6. まとめ


隣家でシロアリ駆除が行われても、すぐに自宅に侵入する可能性は低い
ただし、イエシロアリには注意が必要
自宅を守るためには、定期的な調査と予防対策が重要

参考情報

 

 

 

 

 

https://www.maff.go.jp/j/syouan/keneki/kikaku/pdf/ieshiro_pra.pdf