もう、10年以上前にはなりますがkariyuがオープンする前は大阪で働いてました✂️

独立するか、雇われで働くか迷ってたのでとりあえずはと。派遣美容師という、当時はまだまだ珍しい働き方をしてた頃。
派遣美容師とは、派遣登録をし毎日違う美容室に出向き時給や日給で働く美容師の働き方。
色んな美容師や美容室を見ることができ凄く貴重な経験ができました✂️

そんな派遣美容師をしてたある日、実家の母から早朝に電話☎️
「お父さんが倒れたから帰ってきて。」
え〜。過労❓とまだ安易な感じに思いながら姫路(地元)の日赤に。

あの時の事は今でも鮮明に記憶が蘇ります。
ベッドに寝てる父は見たこともない変わり果てた父でした。

【脳梗塞】

すぐに緊急で開頭手術が必要です。と。
立ち尽くしたまま頭を整理する間も無く手術中に家族が待機する部屋に病院から手渡された電話を握りしめて待ちました。

待合室にはもうひと家族いて、若い20歳前後の兄弟でした。
「父ちゃん大丈夫かぃな。」
「金ないで。どないしよ。」そんな会話を繰り返ししている若い兄弟。

待合の中は緊迫して張り詰めた何とも言えない空気でした。
10分が1時間に感じる位、長かった。

無事、手術は成功しました。

病院から出された支払い明細書を見て絶句したのも凄く覚えています。

生きるか死ぬかの時でも現金が無いと、どうにもならへんのやな。と。
お金を出せば買える高級品。

お金を出しても買えない日常。
お金が全てでは無いけどお金は必要な時があると心底思ったあの日。

いつも、普通にある日常がどれだけ幸せな事なのか。