ドラマ スウィートシーズン(1998) | よしゆきかりんのよもやま放談

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「冬彦さん現象」を生み出した貴島誠一郎プロデューサーと「半沢直樹」の演出・福澤克雄氏が、上司部下のオフィスラブと不倫を描いた問題作。第1回目から衝撃。上司の五嶋課長が部下のまひろと恋をしてしまい、秋の京都への旅行に出るところから始まる。当時は不倫して終わり、想像に任せます、というドラマが多かった中、ここから始まるドラマは斬新でした。五嶋課長は椎名桔平さん、まひろは松嶋菜々子さん、まひろの父は蟹江敬三さん、母は市毛良枝さん、祖母は野際陽子さんが演じ、脇の登場人物も個性的。ドラマの題名「スウィートシーズン」はデート場所の店名でキャロル・キングの曲名。主題歌はサザンの「LOVE AFFAIR〜秘密のデート」、名曲です。

 

蛇足ですが、このドラマ、長年ドラマを観ている私の意見では、山田太一氏の名作ドラマ「岸辺のアルバム」のその後、も描いているように思えます。「岸辺」では穏やかで幸せそうな4人家族にそれぞれ秘密があって家族の崩壊と再生を描いています。この「スウィートシーズン」でも4人家族、弟が妹に変わっただけで役回りは似ており、あえて不倫をテーマにしていますが、家族内には長男の死と、父の愛人と息子という口にできない事件があった…。「岸辺」のオンエアは1977年、20年経ちこのドラマ、さらに我々はそのドラマから25年後にいる訳です。私の敬愛する山田先生は先日亡くなり、日本的家族の在り方も変わり、時代は移っていますね。