「もしもし、わんこの電話相談室ですか?」
「はい、そうです。どうしましたか?」
「あたち、ダックス女の子、1才なんですが、こまったことがあるんです・・・・」
「お話してみてくれますか?」
「はい、あたち、かあたんに、いけないって言われるんですが、お客さんが来ると、
来ないでーーー、来ないで―――と、叫んでしまうんです。」
「そうですか。でも、ダックスさんで、そういうお悩みを抱えた子、おおいですよ。」
「そうなんですか・・・」
「本来ダックスさんは、狩猟犬ですからねえ。獲物を見つけて、ご主人さんに、知らせるのが仕事だったわけで す。今では、おうちの中で暮らしていて、狩りのお供なんてする子は少ないでしょうが、そういった狩りをする本能は、残っているんでしょうねえ。血が騒ぐというやつです。」
「では、治らないんでしょうか?」
「そんなことはないですよ。でも、あなた、相当の怖がりのようですねえ。
来ないで――と、叫んでしまう。普通は、だれだ、だれだ、くるな、くるなと、吠える程度ですがねえ。」
「ええ、そうなんです。あたち、怖くて、怖くてしょうがないんです。
玄関で音がするだけで、誰か来る、怖い怖いって、思ってしまうんです。それで、叫び声になるんです。」
「困りましたねえ。 そうですねえ。こんな方法はどうですか。
あなた、ダックスさんで、背が低くていらっしゃる。
つまりですね、お客さんの足しか見えていらっしゃらない。だから、だれが来たか、足だけではよくわからないんではないですか?おうちのひとにも、ほえてしまったり・・・・」
「そうかもしれません・・・・」
「そうでしょう。ですからね、これからは、よく上のほうまで見て、だれなのか、確認するんです。
あまりお客さんも多くないようなので、よく来る人の顔を覚えてしまえば、叫んでしまう回数も減るはずです。
あとですねえ、怖がりの方は、かごに潜り込むという手もあります。あなた、かごはお持ちでしょ?」
「はい。」
「ひとしきり吠えて気がすんだら、安全なかごに潜り込むのです。ほえ続けることがなくなります。」
「そうですね。あたち、やってみます。」
「がんばってください。きっと、お母さんも、喜んでくださいますよ。」
「はい、ありがとうございました。」
クレアさんが、電話相談したかどうかは定かでありませんが、
最近、お客さんが来ると、玄関にすっ飛んで行き、相変わらず叫んでいるけれど、
私が、かごを持って駆け付けると、急いでかごに飛び込みます。
30分くらいは、おとなしく我慢できるので、ヘルパーさんの時は、助かります。
1時間かかる訪問看護師さんの時は、鼻がなってしまいますが、
かごから出してあげると、伏せで待てるようになりました。
大助かりです。![]()
でも、どうしてそうするようになったのかは、謎です。![]()
「そうねえ。かごに入っていると安心だし、かあたん、ごほうびに、おいしいものくれるしね!」 ![]()