慌ただしく過ぎる日々の中で、目の前にあることを片付けることが最優先事項だった。

規則正しく暮らし、楽しくないことも無意識に我慢していると、いつのまにか真っ暗な闇にいた。

どこへ向かえばいいのか、何をしたいのか、何が楽しいのかさえわからなくなっていた。

壊れた方位磁石は、くるくると回っては気持ちをアップダウンさせていた。

このまま抜け出せないのかな。

そうずっと思いながら、日常に無理やり溶け込むしかなかった。


お正月が来て、なにげに見た年賀状。
昨年は不精したにもかかわらず今年も変わらず届いた一枚のハガキ。
差し障りのない言葉が並べられた挨拶状だけど、今年はじわじわと心に染みていった。


このハガキの主は、幼なじみからだった。
子供の頃から人より先に進んで行く眩しい人だった。
そして今も第一線で活躍し、変わらず輝いている。
まるで北極星のように変わらずそこにいた。

私はあちこちさまよって、真っ暗な中にいたけれどずっとそこにいてくれていた。
あぁ、そうか。
やっと行先がわかったよ。

ありがとう!


この年になって年賀状の意味や世の中とか人の関わりや価値の意味、煩わしさとかすべてがごちゃまぜになって面倒で薄っぺらく感じてしまっていたけれど、こうやって救われることもあるんだな。

変わらずそこに君はいたのに私は忙しさを理由に見ようともしなかった。
そして心の視野を狭くしていってたね。

君はなんとも思っていないだろう。
でもこれからも変わらず君という恒星は輝き、その光は誰かの足元を照らしてくれるだろう。

ありがとう。
ありがとう。