先日観た『ONE PIECE FILM RED』の考察②です。
前の記事①下矢印からの続きになります。
まだの方はコチラからどうぞ。



注意注意!!注意以下、ネタバレの内容を含みますので、知りたくないという方はこちらで一旦お別れいたしましょうほっこり👋






以下の4つの考察ポイントのうち、一つ目を前回の記事で説明しました。

ウタとルフィーとの対比からわかること

眠るということとは

トットムジカについて

総じてウタとは



今回はこれ。



眠るということとは



映画の中で、「眠る」ということが結構キーになってくるんですが、この「眠る」という言葉、想像以上にいろんな意味があるんじゃないかと。





これにはウタが食べた「ウタウタの実」の能力が大いに関係している。





作中で出てくる「眠る」は、


1.ウタの歌を聴いてウタワールドに引き込まれ、眠る人達

2.ネズキノコを食べて眠れなくなったウタ




の2つ。





まず、一つ目のウタワールドに引き込まれた人達について。





ウタのライブに来た人(配信を聴いている人も)って、現実世界で辛い思いをしてたり報われてないような人達で、心が弱ってるんですよね。





だからこそ、ウタの歌を必要としていて心のどこかで現実逃避を望んでいる。





そんな人の心の弱みにつけこんで、「ここは望み通りのユートピアだよ音譜」なんて耳障りのいいこと言ってウタは取り込んじゃう。ウタカタララバイ音譜の歌詞ってよく見るとめっちゃ怖い。





これってさ、普通にそこら辺にゴロゴロしてる詐欺まがいの洗脳そのものじゃない?





で、取り込まれた人は眠る=つまり、意識がない無意識の状態で現実世界の身体はウタの思い通りになっちゃう。





思考停止していいように使われちゃう。






このウタウタの実の能力って、ある意味現実世界で使ってる人たくさんいますよね。そして使われてる人も。






最近話題のとある宗教団体が真っ先に頭に浮かぶけど、それだけじゃなく政治の世界やブラック企業、マスコミだったり、占いにハマるとか美容にハマって散々お金使っちゃうとか。






ただ、ウタが違うのは、目的が現実世界のお金や労働の搾取ではなくて、精神世界で繋がっていたいというところ。それがウタが言うところの「新時代」なのね。





眠る=つまり思考停止、自分が顕在意識でこうしたい!って思う意図を奪われるっていうこと。怖いですよねー。でもこれって、ウタワールドというお話の中だけのことでは全然ない。






地の時代に、会社や国、ここについていけば大丈夫、この人の言う通りにすれば大丈夫、このブランドなら買っても大丈夫と、自分の意思決定や価値判断を他者に委ねて丸投げしてきた私達一般大衆そのもの。






次に、ウタ自身の睡眠について。





ウタが眠ってしまうと、ウタワールドの世界が消えるので眠らないように食べたネズキノコ。





これって、例えるならアルコールとか、もっと言うと覚醒剤とか薬物のことだよね。





ウタ自身も聴衆達と同じように、過去の経験から心に弱い部分を持っていて、そこに無理矢理フタをして生きてる。





その弱い部分は意識的に封印しているんだけど、きっと眠って意識が無防備な状態になる(素直になる)と感情が溢れてきて、表向きユートピアに見せてるウタワールドを保てなくなるんじゃないかな。





強がってウタワールドを保つために薬物を使って気持ちを紛らわせてるけど、起きてるとはいえ、正気の沙汰ではない。






ウタの理想の世界、ウタが思い描くイメージのなかに他者を取り込み、人との境界線を曖昧にする。見方によれば騙すということ。薬物で現実逃避すること。





これらは完全に「海王星」のネガティブな側面なんだよね。ここで書いてる「眠る」「洗脳」「騙す」「薬物」とかって全部海王星のこと。





ウタウタの実の能力って海王星のエネルギーなんだね。音楽も。





ルフィーも「海賊王になる!」という夢を描いている。それも海王星のエネルギーを使っている訳だけど、ネガティブな使い方じゃなくてポジティブな使い方なのよね。その違いはやっぱり考察①で書いたお月様が満たされている自覚があるかどうか。





「眠るということ」については、まだまだ書けることはあるのですが、この辺でやめておきます。




ちょっと余談ですが、「海賊」「海」っていう時点で魚座の世界なんだなー。果てしなく広い大海原に、ありとあらゆるキャラクターがひしめいているカオス。





だけど、ルフィー自体には獅子座を感じる。そして、変な仲間達を集めて先陣を切ってワンピースを目指すというのは水瓶座的ですよね。水瓶座は獅子座の集まりだと思ってます。






次回、3つ目のポイント、トットムジカについて書きたいと思います。





つづく右差し