いつぐらいのことだったか、もう忘れてしまったけれど、偶然ネットで読んだ記事で衝撃を受けたことがある。
それは、今からおよそ800年ほど前に行われた非人道的な実験についての記事。
※ちょっと残酷な内容の記事になります。
実験を指示したのは、ローマ皇帝フリードリヒ2世 。
「赤ちゃんの頃から、言葉を一切教えなかったら、その子はどんな言葉を話すのだろう?」
そんな疑問から、赤ちゃんに一切のスキンシップ(抱っこ、目を合わせる、語りかけるなど)をせずに育てるという実験を行った。
その実験のために50人の産まれたばかりの赤ちゃんが集められた。
ミルクや排泄、お風呂に入れるなどの世話はするが、目を見る、笑いかける、話かけることは一切禁止。
その結果…
50人全員が1歳の誕生日を迎えることなく死んでしまったそう。
人は、物理的な栄養だけでは成長できない。心の栄養を誰かからもらわないと生きていけない。
逆に言えば、今、生きているということは、例え毒親だと思うような親に育てられたとしても、産まれてすぐに親と離ればなれになったとしても、必ず誰かしらから何かしらの愛情を与えられたということの証なのだと思う。
ここまで一切スキンシップをしないことはないけれど、子育てをする上で子供に目を向けられていないこともある。
スマホをつい触っていると、息子に、
「みないで!」と怒られる。
家事をしていると、
「だっこ~」と言ってきて中断したり。
完璧に相手をするのは無理だけど、意識してスキンシップをとる時間を大切にしたり、祖父母や保育園の手を借りたり。
それが子供のためにも社会のためにも、そして何より一番自分のためにもなる。
また、心の栄養が必要なのは赤ちゃんだけではない。
大人だって、スキンシップや会話、人との繋がりが必要。
ヒトは集団社会で生きる生き物。
脳を発達させ、道具を使い、言葉でコミュニケーションをとることで情報を共有しあって、生存競争を生き延びてきた。
生きるために、人とのふれあいは必須なのだ。
だから本能的にスキンシップをしたり、コミュニケーションをとったりしたら、オキシトシンという愛情ホルモンが分泌されて、幸せを感じるようにできている。
感情は自分を大切に生きるためのナビゲーションシステム。
嫌な気持ちになったら立ち止まって進む道を見直してみる。いい気分になったらGO
その基本に忠実に。愛情を注がれて育った、今生きている私達にはそれがちゃんと出来るようになっている。