こんな時間…ベッドに入って眠りにつくまでのこの時間…



寂しくて寂しくて仕方がない。



時々、お母さんの部屋に乱入してしまうくらい寂しい。



お母さんは疲れて寝ているから、そんなしょっちゅうしょっちゅうお邪魔できるものでもなく。




色々な事が頭をめぐる。






愛されていた自分の事を考える。





今はもう会えないお姉ちゃん達の事を考える。




お姉ちゃん達、本当に可愛がってくれたな、という事を考える。




上のお姉ちゃんは、クリスマスの度に「ちび黒サンタ」と称して、寝ている私の枕元にプレゼントを置いていってくれた。



小学生の時、私が入院するたびに、年齢制限でお見舞いにこれないお姉ちゃんは、毎日手紙をくれた。



私が顔に大火傷をして入院した時、お姉ちゃんは一番大事な漫画を全巻持って飛んできてくれた。



重いのに…



「あんた、どれだけ心配したと…」って、お姉ちゃんは泣いた。



真ん中のお姉ちゃんも泣いた。



お母さんも、私も泣いた。






真ん中のお姉ちゃんには、いつも手紙を書いて相談にのってもらった。



どんな話でも聞いてくれて、優しくて、心の頼りだった。



辛かった高校生活、お姉ちゃんとの文通が心の頼りだった。




私が顔に火傷した時、遠くから駆けつけてくれたお姉ちゃん達の涙、忘れない。






そしてそれはね、もうこれから二度と会えなかったとしても、忘れる事じゃない。




あの時貰った優しさ、涙、想い…愛は全部、私の胸の中で暖かい灯火になっている。





それはもう、お姉ちゃん達と共に生きているのと同じこと。




亡くなった人のように書いてしまったけど…誰かも歌ってる。



いつまで経っても来ぬ人と死んだ人とは同じこと、、




私は、もう、お姉ちゃん達に会いたいという気持ちは無くしてしまった。



正確に言えば、一縷の望みだけは託してはいるけれど…





たとえこれから先二度とお姉ちゃん達と会えなかったとしても、恨むまいと思ってる。



お姉ちゃん達は、きっと一生分の愛をくれたのだと思う。




こんな事を、眠れぬ夜に考える。




家族に、乾杯。