おまけで旅のスペイン語の入り口あたりの話を書こうと思いつつ、しばらく間があいてしまいました。
思い出したので書いてみます。
さて、スペイン語ってどんな言語なのでしょう。
勉強を始めるに当たって、知っていると役立ちそうな知識を書いてみます。
グラシアス
アミーゴ
オラ! コモ・エスタス?
みたいなのがスペイン語です(笑)
<スペイン語の特徴>
・男性名詞、女性名詞というのがあります。これはこういうもので決まっているので、そのまま覚えてください。
・冠詞や形容詞が、男性形/女性形、単数/複数で変化します。これもパターンで覚えてしまってください。エル・ニーニョ/ロス・ニーニョス、ラ・ニーニャ/ラス・ニーニャスみたいな感じです。
・スペイン語の発音はローマ字読み(カタカナ)に近いので、読み方や発音に関しては、日本人にとって覚えやすい言語だと思います。独特な「RR」や「J」、「LL」などもありますし、よりスペイン語っぽくしたいならカタカナ発音とちょっと変える必要はありますが。
・文法はパッと見、英語より細かくて難しそうに見えますが、パターン化されています(例外はありますが・・・)。個人的には、初歩の部分は覚えてしまえば困難とは感じませんでしたが、人によるかもしれません。フランス語よりはルールがシンプルです。
・ロマンス諸語という言語グループの仲間です。ラテン語が元になっていて、親戚言語にイタリア語、フランス語、ポルトガル語、ルーマニア語などがあります。それぞれ違う言葉ですが基本の仕組みや単語が似ているので、これらの言葉を勉強したことのある人は、スペイン語も勉強しやすくなるし、逆も然りです。
・さらに大きなくくりでは、インド=ヨーロッパ語族、いわゆる印欧語(いんおうご)というグループに属しています。
(英語もこのグループ。だから、「印欧語が母語の人」が英語を覚えるのは、日本人が英語を覚えるよりラクなのです。日本語は英語と全然違いますので)
・スペインをはじめ、ラテンアメリカ諸国、アフリカの一部の国など世界の広い地域で話されています。また、フィリピンのタガログ語、グアムなどのチャモロ語もスペイン語の影響を受けています。スペイン語を知っていると、「あ、チャモロ語の曜日の言い方はスペイン語由来だな」とか分かったりします。
・大きく分けると、スペインのスペイン語とラテンアメリカのスペイン語に特徴が分かれます(さらに、地方や国によっても違いがあります)。
何が違うかというと、文法、単語、発音など。でも基本は同じですから、通じないことはありません。アメリカ英語とイギリス英語とオーストラリア英語の違い、みたいなものでしょうか。
<スペイン語を勉強するメリット>
・英語の単語にもラテン語由来のものがけっこうあります。スペイン語(またはその他のラテン語由来の言語)を勉強すると、英単語の意味やスペルも覚えやすくなります。
・文法に関しても、スペイン語をやってみると、「ああ、文法ってこうなっているのか」「こういう風に使うものなのか」ということが分かるかもしれません。私は英文法が嫌いでしたが、スペイン語をやってみて文法を勉強する意義が分かりました。
・「英語もできないのに、スペイン語なんて(〇〇語なんて)とてもとても」という方が多いのですが、上記のような“メリット”があるので、英語以外の外国語をやってみることは、英語学習にも役立ちます。
また、英語が分かるほうが勉強しやすい部分は多少あるかもしれませんが、「英語ができないとスペイン語は無理」ということはありません(ちなみにスペイン語圏の人は英語ができない人が多いです)。
遠い親戚と言っても別の言語ですから、スペイン語はスペイン語でゼロから勉強すればいいです。
それに、仕事や海外留学などで実際に英語が使えるようにならなければならない「英語が必須の人」は英語を優先すべきですが、そうでないなら、なぜまず先に英語ができるようにならなければならないのでしょう?
(学校のテストや受験で必要な以上に、会話や何かができるようにならなきゃいけないのか?という意味です)
仮に考えてみてください。こんな理由、意味ないと思いませんか?
「トルコ語が分からないのに、ギリシャ語なんてとてもとても」
「タイ語が分からないのに、ベトナム語なんてとてもとても」
「英語ができないのに」というのも、これと同じようなものです。個人的に外国語を勉強したいだけだったら、何語を先にやろうと問題ありません。
・確かに、現代の世界では英語が一番広く通用する外国語ですが(←主流言語は時代により変遷があります。ラテン語、フランス語etc.)、「外国語の基礎が英語」ということではないので、まず「自分が興味を持てる言語」を勉強してみたらいいと思います。そのほうがたぶん理解が早いです。
・スペイン語に限らないと思いますが、他の外国語を勉強すると、世界は英語だけではない、という複数の視点を得ることができますし、英語という言語を客観視しやすくなります。
・スペイン語圏の国々は一般にあまり英語が通じないと言われています。
ラテンアメリカ方面は残念ながら旅行経験がありませんが、スペインでは、主要な観光地は一応英語で旅行できますが、北欧のように英語通用度が高くはありません。ゆえに、スペイン語圏の国々に旅行するには、スペイン語ができるに越したことはありません。
(プラスして英語も少しできると便利ではあるのですが。他国での乗り継ぎ空港とかで)
・たとえ英語が通じるとしても、その国の地元言語ができるほうが楽しさが増しますし、便利でもあります。