ユンジェ小説 「Still in love」3 | Tea for Two Yunjae Love

ユンジェ小説 「Still in love」3

こんばんわ~

やっと3話が出来ましたので、やっとアップいたします。

実はお休みのうちにと焦っていたのですが、町内会のお仕事も押してまして(^_^;)

休みに半分は時間とられて、こんな時間になってしまった(泣)

今日はちょっとえっという展開です。

こういう世界嫌だと思う人もいるかも(^_^;)

でも、ジェジュンの今度の歌は、どうもこういう暗いものが見え隠れする。

普段の彼とは別物ですので、割り切って読んでくださいませ。

ただ、、、彼は絶対、自分が望まなくてもその手の人にモテそうな気がする。

単に思い込みですが(爆)

でも、ユンジェペンですからね、、、ジェジュンの心はユノに。

これは基本です!!

では、いままでにないユンジェの世界へ。



ジェジュンが目を覚ますと、ユノはジェジュンの寝ているベッドの端に突っ伏したまま
寝てしまったようだった。

薄手のカーテンから朝の光が差し込んで、精悍なユノの浅黒い横顔に光を当てている。
ユノは、ジェジュンの色白で少し女性的な美貌とはまた違った、切れ長の眼と男らしく
すっきりとした輪郭を持つ整った顔立ちだった。

ジェジュンは自分と違うそんなユノの男らしい容貌にも、少しのコンプレックスと憧れを
同じくらい持ち続けていた。

「お前みたいになりたい、、、、ってずっと思い続けていたのにな。」

そんなユノにも昨日聞いたような迷いや後悔があると知って、驚きまたすこし安堵している自分もいた。

遠い存在のユノが少しだけ自分に近づいたような、、、

でも、同時に一生懸命自分の道を模索し、前に進もうとするユノのそばに、やはり自分が
近づかないようにしなければという思いが強くなっていた。

どこまでいっても、自分とユノの道が一緒になることはない。

何より、自分のいる危ない世界にユノを引き込みたくはない。

自分がその世界を離れられる保証もないのだ。

ジェジュンは、美しく光に照らされたユノの横顔をじっと見つめながら
意を決したように体をそっと起こした。

ベッドの横にある机の上のノートを一枚破って、そこにあったペンで書き置きを
したためた。

「ユノ、昨日はありがとう。
お前との誤解が解けて、ほっとした。ユノはいつまでもユノらしく。
お前の思うようにな。いつかまた会えたら。   ジェジュン。」

行き先も、連絡先も書かずそれがユノへの精一杯のラブレターのつもりだった。

いつかまた会えたら、、、、それはジェジュン自身が祈るような気持ちで書いた言葉だった。

ユノの部屋を出て、朝の街を歩き始める。

どうやって、これから暮らしていこうか。

ジェジュンの両親は小さい頃に亡くなっていて、高校の頃面倒見てくれていた祖母も
帰らぬ人になっていた。

唯一、ジェジュンの兄がこの街から列車で3時間かかる街の大きな造船工場で働いている。

ジェジュンが中学の頃、ぐれて悪い仲間に引き込まれたときも随分心配してくれた兄だった。

その兄ともほぼ絶縁状態になってしまっていたが、今頼れるのは兄しか居なかった。

所持金はその街にたどり着くほど持っていない。

仕方なくジェジュンは公衆電話からうろ覚えの兄の電話番号にかけてみた。

幸いにも電話は通じ、懐かしい兄の声が聞こえた。

「ジェジュンか?どうしたんだ、朝早く。何かあったのか?」

「兄さん、、、ごめん。そっちちょっと行ってもいい?今、あんまり手元にないんだ、、、」

「もちろん来てくれて、かまわない。でも前の約束覚えてるな?」

実は兄は就職の際、造船所にジェジュンを連れて行こうとした。

悪い仲間たちだと知りながら、離れられないジェジュンの性格を知っていてむりやり
引き離した方がジェジュンの為だと思っていたのだ。

しかし、ジェジュンは中学時代みんなからそっぽを向かれた時に、優しくしてくれた
仲間たちと縁を切ることはできなかった。

芯から悪い奴らではない。

どこか、自分と同じで居場所がなくてさまよっている。

彼らと一緒にいることが、自分には居心地がいいとジェジュンもそのときは思っていたのだ。

兄はそのことには理解を示さず、悪い仲間たちと離れないのなら縁を切ると言い残して
旅立っていった。

「まだ、あの頃の奴らと連んでいるなら、助けるつもりはないよ。
もし、ジェジュンが俺と住んでやり直すと思っているなら、、、9時になったら
送金するから。」

「ほんとに?」

ジェジュンにとっては、兄の優しさに信じられない思いだった。

「念を押すようだけど、、、大丈夫なんだろうな。

もう二度と、間違いを犯さないって約束できるな。」

「うん。お金を下ろしたらすぐそっちへ向かうから。
1時には着くよ。」

兄の勤める造船所は日曜日で、今日は休みの筈だった。

痛みに耐えながら歩き続けて、駅にたどり着くと9時まではまだだいぶ時間が
あった。

駅の構内に入り、まだ空いている待合室のベンチにたどり着く。

昨日から電源を切っていた携帯の電源を入れる。

やはり、何件もメールが入っている。

その中でももっとも読みたくない人からのメールが8件も入っていた。

「ハン・ヨソプ」

組織のナンバー2に位置する切れ者の男だ。
ちょっと見には暴力団という風貌には見えない。

目鼻立ちの整った男らしい容姿だが、瞳はあくまでも冷たく、彼に一度睨まれたら
皆震え上がると噂されている。

腕も立ち、まだ30代の初めだが、実力は申し分ない。

彼からのメールは読まなくても、内容はおよそ想像がついた。

すぐに携帯の電源を切った。

Tea for Two Yunjae Love


今までの自分とは違う世界に行くのだ。

俺一人居なくなっても、組織には痛手ではないだろう。

ただ一人、、、ヨソプ以外には。

苦い思いが胸を押しつぶしそうになる。

自動販売機で清涼飲料水でも飲もうと席を立ち、硬貨をポケットから出そうとしたときだった。
腕を誰かにぐっと掴まれた。

ヨソプだった。何人か手下の者を引き連れている。

振り向いてきっと睨み付けるジェジュンに、ふっと不敵な笑みを浮かべる。

「お前も相変わらず、気が強いなあ。
昨日、あんな目にあったのに、まだそんな風に逆らうつもりか?」

決して背が低いジェジュンではないが、ヨソプはそのジェジュンを見下ろすほどの
長身である。

体躯もがっしりとしていて、容易に掴まれた腕をふりほどけない。

「離してください。昨日のこと聞いてますよね。俺にはこういう仕事、向いてないし
もう無理なんです。
見逃してください。」

ジェジュンは、懇願するように言葉を続ける。

「こんな往来でする話じゃないな。
警察に通報されても、事だ。」

そう言うと、ヨソプはジェジュンの腕を引っ張って駅の外へと連れ出した。

後ろからぴったりと手下の者も背中を押さえ、ジェジュンは逃げ出す隙もなく車に
押し込まれてしまった。

「何するんだよ!!」

「駅からどこかに逃げようとしてたんだな。とんだ子猫ちゃんだ。
拾ってやった恩も忘れて随分な事をしてくれるなあ。」

「俺は、、、俺はもう嫌なんですよ。あんたの言いなりになって人を貶めていくのは、、、
もう、許してください、、、、」

ジェジュンの瞳から涙がぽとり、ぽとりと落ちていく。

「お前は不思議な奴だなあ。
その綺麗な瞳から流れる涙も、、、ちっとも汚れていないように見えるんだもんな。

お前だって、俺と同じなのにな、、、同じ世界にいるのにな。」

ヨソプはそう言うと、大きな手でジェジュンの頬の涙をぬぐうと

「慰めてやるよ。俺が。」

乱暴にジェジュンの顔を押さえつけ唇を奪っていく。

「やっ、、、」

言葉にならない抵抗を試みるが、ジェジュンはもがき続けるだけで逃れることは
出来なかった。

この男に逆らえないことは、もう随分前から思い知らされていたが。

今度こそは、手の届かないところへ逃げてしまいたい、、、そう決意して飛び出したのに。

また、この腕の中に戻されてしまった。抗いようのない執拗なこの男の胸の中に。

ジェジュンは電話での優しい兄の言葉を思い出していた。

「ジェジュンがやっと俺の元へ帰る決心をしてくれたんだな。
ずっと、待ってたよ。昔みたいに仲良くやろうな。」

ごめん、、、、兄さん、、、約束また破ってしまう、、、、

涙がとめどなく流れていく。

車はソウルへと向かっていた。
組織の本拠地はソウルにあった。

ジェジュンはヨソプの持つマンションの一室に押し込まれた。

ジェジュンはこのマンションに一緒に住まわされていた。
恋人、、、といえば聞こえはいいが、ジェジュンの気持ちの中には囲われていると
いう意識の方が強かった。

組織の下っ端にいたジェジュンが、ヨソプに見初められたのは4年前の事だった。

薬物の受け渡しをやらされていたジェジュンが別組織に連れて行かれそうになったとき、
たまたま助けたのがヨソプだった。

気が強そうで、それでもどこか清純な匂いを漂わせるジェジュンにヨソプは魅せられ
強引に自分の手元に置いた。
Tea for Two Yunjae Love


ヨソプへ恩を感じていたジェジュンは、抵抗しきれずにナンバー2の愛人と陰口を
叩かれる存在に甘んじていた。

なにより、彼の事を恐れていたというのが正直なところだった。

対抗勢力は容赦なくつぶしてきた彼の手腕は、味方なら心強いが敵となれば脅威である。

この裏の世界に入ってから、体を鍛えてきたジェジュンでも到底かなわない。

掴まれた腕をほどかれて、輸入物の高価な革張りのソファに座らされた。

昨日、ユノの事務所にあった物とは比べものない素材の代物である。
でも、なぜかあのソファは座り心地がよかったと妙な事を思い出す。

「何、笑ってるんだ。余裕だな、お前。」
思わず、口元がゆるんだのを見られてギュッと口をつぐむ。

「俺の前では笑ったことないもんな。泣き顔ばっかりで。」

「どうやったら、、、笑えるんですか。貴方の前で。」

「なんでも、買い与えてやっただろ。洋服だって、靴だって、時計だって。
およそ20代のお前にふさわしくない物を。」

今、しかしジェジュンの身につけているのは安物のシャツとジャンパー、ジーンズ。

「また、、、お前は。お前には安物は似合わないと言っただろう。」

「俺には、、、貴方の買った物のほうが分不相応に思えます。」

「まあ、、、いい。着替えてこい。今日は大事な接待だ。
もう、逃げるなんて考えるな! いいな。」

ジェジュンはため息をついた。

もうしばらく、逃げ出すタイミングを練らなければならないと思った。
闇雲に逃げ出そうとしても、この男は自分を離そうとしない。

なにか、手だてを考えなくては、、、

ジェジュンはヨソプの言うとおり、寝室に入りそこに続くウォークインクローゼットに
足を踏み入れた。

ハンガーにはところ狭しとスーツやコートがずらっと掛かっているし、棚にはブランドものの
ジーンズやシャツ、アクセサリー、帽子。

いつも、店に出るときに着ているラメ素材の上着にネックレスを付け、体にフイットした
皮のパンツを履き、髪の毛も整えた。

ヨソプの前に戻ると、ヨソプは目を輝かせてジェジュンを見つめた。

Tea for Two Yunjae Love

「やっぱりお前は、華やかな格好が似合うな。
お前の美貌に魅せられない客はいないだろ。」

満足そうにヨソプは微笑んだ。

ジェジュンはこの男の持つクラブでホストとして働いていた。
ジェジュンの美貌と、少し世間ずれした素朴な物言いが人気で彼はそのクラブで
一番の座についていた。

ジェジュンにとっても、ヨソプの愛人という立場にだけ置かれているのはたまらなかったから、
クラブでホストして働くのは苦ではなかった。

ただ、嫌だったのが、裏の仕事だった。

ジェジュンを慕う客たちの中には、薬物の世界に染まっている人々もいた。

ジェジュンが勧めたわけではないが、店の顔役がそういう斡旋をしているということは
知っていた。

どうやら、指名の多いジェジュンを待つ間に、マネージャークラスがそういう密談を
持ちかけているらしい。

もともとは運び屋に手を染めていたジェジュンではあるが、自ら薬物を斡旋したことはない。

ただ組織の上のものから言われるがまま、人から人へと運び続けていた。

中身を確認したこともなかったし、その分罪悪感が薄かった。

今は、目の前で薬物に溺れていく過程を見せられて、本当に怖い思いが募っていた。

「今日は、ある人物を店に連れて行く。
油断ならない人物だが、どうやら裏の世界に興味がありそうだからな。
ははは、こっちに引きずり込むさ。」

また、ヨソプは良からぬ事を企んでいるらしい。

要するに、この男は自分の事をアクセサリーのようにしか考えていない。

口ではお前が気に入った、お前を離すことはできないと言う。

でも、本気で愛しているわけではない。

連れて歩いて、綺麗で自慢できれば、ジェジュンでなくてもいいのだ。

普通は女を連れて歩けばいいだろうに、そこだけがジェジュンには府に落ちないところだった。

「女はつまらない。虚栄心のかたまりだ。
お前は何も欲しがらないからな。
余計、いろんな物を与えたくなる。ちっとも、喜んでくれないが、、、」

ジェジュンにすれば、当たり前だった。

贅沢な生活など望んではいない。

欲しいのは、、、本当に自分を愛してくれる、必要としてくれる誰かだった。

それが叶わないまま、、、、空虚な生活を続けている。

ジェジュンの本音など知るよしもないヨソプは、ジェジュンを人形のように勝手に
扱うだけである。

欲しいときだけ抱き、普段は綺麗に着飾され、クラブというディスプレイ棚に
飾っておくのだ。

人がくれば、綺麗でしょうと満足げに自慢する。

おおかた、今日もそんなつもりなのだろう。

ジェジュンが先に店に行くとマネージャーが声をかけた。

「本気で、辞めたかと思って心配したよ。
あの人、、、相当執念深いから。ジェジュンの事簡単に手放すわけないし。
酷い目にあってないかと思って。」

マネージャーは強面のいかつい男だが、実は少し気が弱いところがあって
ジェジュンには同情的だった。

「まあ、今回はもう諦めるしかないみたい。あの人の手下にやられちゃったけど、
ご覧のとおり、顔に傷はつけてないから。」

「まあ、くれぐれも気をつけて。」

そんな会話をした後、開店後は常連客がいつものとおり続々と来店して忙しい一日と
なった。

その後、予告通りヨソプが自分のお客を伴って現れた。

「先生、まあ楽しんでいってください。ここはホストもホステスもいるという
ちょっと毛色の変わったクラブなんです。」

そう言いながら、ヨソプは自分の連れをクラブの奥の上席に案内した。

席にはヨソプの他に、初老の小太りの男と若い長身の男が座っていた。

「おい、ちょっと。一番いい酒を頼む。」

ジェジュンが行くように、マネージャーから目配せされクラブのホステスとともに
席へと飲み物を運んだ。

「お待たせしました。」

「先生、こいつがこの店のナンバーワンです。ホステスを押しのけて一番なんです。
ちょっと目を引く容姿でしょう。男ですがね。」

一斉にその場の二人がジェジュンを見上げた。

ジェジュンは驚きで声も出なかった。

「ジェジュン!!」

長身の男の方はユノだったのだ。

この場から、、、、消えてしまいたい、、、、どうして、、、ユノが、、、

自分の置かれた運命を呪わずにはおられないジェジュンだった。

続く