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 まだお正月気分が抜けない1月4日に浅草演芸ホールの初席に行ってきました。午後4時50分前に着いて、三部主任の林家正蔵から、林家たい平、江戸家小猫、古今亭菊之丞まで、数年ぶりの寄席、年初から初笑いで楽しんできました。

 林家たい平は当代一番人気の落語家なのだなあと認識した高座でした。イメージ 1開口一番”林家たい平です。林家たい平は芸名で、本名は山田 隆夫です”で爆笑。笑点メンバーをネタにしたまくらから笑いをとり、場外から聞こえてくる救急車のサイレンにもアドリブで返し、長屋の壁に貼ってあるのが小池百合子のポスターという、時事ネタまで取りいれ、古典落語の「粗忽の釘」を披露しました。
 
 たい平がお目当ての観客が多くて、高座を降りるとお客さんはぞろぞろ帰って行きました。たい平のあと三遊亭金八が高座に上っても、お客さんの帰る波は引きません。感動したのは金八が”笑点の人が終ったので帰ってもかまいませんよ。お残りになった落語ファンの方々へ一席”と言った後、残った客からこれまで寄席では聞いたことのないような嵐のような万雷の拍手!楽屋のたい平もこの拍手に驚いたにちがいありません。
 
 林家正蔵は全く期待していなかったのですが、面白かった。笑点メンバーになった弟の三平ネタもチラっといれて、くだらない新作落語を熱演。場内大爆笑でした。”どうもすみません”の父親初代三平のナンセンスさを受け継ぎ、アドリブを利かせた爆笑落語家になってほしいと思いました。
 
 期待した柳家蕎太郎はまくらもなしで、「子供落語入門」の本に載っている3分位の小話を2つするだけでお終い。落語研究会の発表会のようでまるでやる気がなく、本当にがっかりしました。お客を笑わせようと一生懸命の正蔵に比べて、蕎太郎の評価がたおちです。
 
 偶然でしょうが、今日出た落語家のまくらは地方公演に行った話が多かったように思います。金八のあと柳家福治が同じまくらだったので、沸くどころか場内がシーンと静まり返って、生の怖さを感じました。


 林家正蔵
 柳家小きん
 柳家三語楼
 すず風にゃん子 金魚
 入船亭扇好
 柳家喬太郎
 太神楽社中(寿獅子舞)
 林家たい平
 三遊亭金八
 江戸家子猫
 柳家福治
 古今亭菊之丞