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 実在の人物チャン・ヨンシルはウイキによると、1383年生まれで1450年に67才で没しています。
 チャン・ヨンシルの父親は、中国からの移民の八世孫であり、高麗王朝の頃は高官の地位にありました。高麗から朝鮮へと王朝が交代(1392年)すると、朝鮮王朝の太祖イ・ソンゲは高麗の王室とこれに仕えていた者たちの迫害を始めました。チャン・ヨンシルの一家も罪を責められて賤民(奴婢)の身分に落とされ、チャン・ヨンシルの母親は妓生とされる辱めを受けました。

 ドラマでは出自は多少違いますが、奴婢の身分には変わりなくチャン・ヨンシルは激しい差別や迫害にあっています。それでも手先が器用なので彫り物や物作りが得意で、父親譲りの天体観測を毎日かかさずに続けています。
 チャン・ヨンシルが偉大な科学者になれたのは、日々の観察の積み重ねと研究熱心さ、失敗をあきらめず、科学的な目で天文を捉えることが出来たからなのだと思います。
 少しづつ変化がありながらも天体は規則的な動きをしています。星の動き、流れ星や矢のように降る流星群にも規則性があり、日食や月食、四季の変化、時間の流れなど規則的です。太陽が隠れたからといって、超常現象ではありません。人々が恐れおののく天文の変化を軽く答え、説明できる奴婢、チャン・ヨンシル。彼の才能を認めたのは、次の王位につく世宗(セジョン)でした。

 時代は大きく違いますが、ドラマ「善徳女王」(西暦600年代)でも暦は国にとって大事なもので、民の生活に大きく影響を及ぼしました。まずは権力の特権である天文(暦本)を民に開示するために、瞻星台(チョムソンデ)(韓国最古の天文台)を築きます。これによって曖昧だった季節がはっきりとわかるようになり、民にとってはとても喜ばしいことになります。
 800年後にはチャン・ヨンシルがさまざまな日時計、水時計を製作しました。