1曲目”イェロルララ”を歌ったあとトークに入りました。
司会  「ニューアルバムを出されましたね。久しぶりですが心持はいかがです               か」 
カン・サネ「周りの人たちに悪いことをしたなと。もちろん僕を御応援してくれるファンもいますが、一緒に音楽活動をしている仲間たちをたくさん苦しめてしまいました。長い時間をかけたので。でも追求し続けてたくさん時間をかけたからと、必ずいいとは言えないですね」
 
司会   「今回のアルバムのジャケットは奥様手がけられたそうで」
カン・サネ「そうですね。彼女はここにいるカン・サネという人物を作り上げるアートディレクターの役割を。もちろん家事もよくしてくれて、アルバムのジャケットを手がけてくれたり、”君は出来る””~鮭”の2曲とも妻が作詞したんです」
司会   「僕たちが目にしている歌手カン・サネの姿は奥様によって作られているんですね。久々に会えてよかった。ニューアルバムに期待しています」
カン・サネ「それは、、、、どうでしょう。僕にもわかりませんね」
 
 まさに自由人のカン・サネという感じのトークでした。カン・サネバンドはフレンドリーで、メンバーたちは楽しそうに演奏しています。特にキーボードは人が良さそうで、心から音楽を楽しんでいる姿が和みます。
 カン・サネは奥さんが日本人と言う事でもあり、日本のミュージシャンとも縁が深いことで知られています。韓国、日本に限らず、多くのアジアの音楽家の繋がりもあり、国境を越えた本当の意味での”愛と自由”の人なのですね。
 ”川を遡る鮭のように”はアン・ドヒョンの詩集「鮭」とサケのドキュメントを見て作ったそうです。1990年代後半のアジア通貨危機の時には、人々に大きな勇気を与えました。
 
 
 
 原題「逆に川を遡るあの力強い鮭たちのように」(1998年4thアルバム「鮭」から)はタイトルが19字にも及ぶ長いことで有名です。
 
    川を遡る強い鮭のように
 
 流れる川を遡る鮭のはかり知れない
 固有な神秘な理由のように
 いったいいつからか歩み続けてきたこの道
 これからあとどれほど歩まねばならない
 
 何本もの道の中 もしもこの道が 僕が歩んでる
 遠周りするほかない 曲がりくねった道だとしても
 硬くなっていく足の裏 絶えず歩み続ければ
 あの広い花畑に横たわり僕は休めるだろう
 
 何本もの道の中 もしもこの道が 僕が歩んでいる
 真っ暗な暗闇で 星の光すらない道だとしても
 投げ出すことはできない 絶えず歩み続ければ 
 熱く僕のため砕かれた 日差しを見られるだろう
 
 それでも僕は充分すぎる祝福だと知っている
 無数の歩んでいくべき僕の前途がある
 再び歩み続ければ たえず歩み続ければ
 ある日そのすべてに感謝するのだろう
 
  見えない果て 疲れた肩を落としてため息をつく君
 怖れないで 川をさかのぼる力強いさけのように
 歩き続けていれば 歩き続けていれば 歩き続けていれば