KBSTVの「不朽の名曲」で、今まで60人以上の出演歌手のなかで”また見たい伝説(歌手)”で1位に輝いたシムスボン。番組に2回出演する初の歌手になりました。
 ”男は船、女は港”を歌った元2PMのパクジェボムにシムスボンは「ジェボムさんが韓国を離れた事件、あの時のようすを忘れられません。状況に追われ意に反して渡米しましたがその後の再デビューは本当にステキでした」
 愛国心の強い韓国を軽く批判しただけなのに、魔女狩りのように韓国を追われ出国したパクジェボム。空港で肩を落とし涙ぐんでいた彼は本当にかわいそうでした。
 シムスボンは韓国の歴史に名を残す事件に遭遇し、国家による拘束、軟禁、放送出演禁止など苦難の人生を歩みますが、その後国民が渇望してシムスボンは蘇り今に至っています。
 自身の経験からメッセージを話すシムスボン。愛国心の問題を抱えたこの事件で、ジュボムをかばえば、心ない人々に攻撃されるかもしれないのに、暖かい言葉をかけるシムスボンは本当に”真実の愛”に溢れた人なのだと確信をもちました。感動しました。
 2007年に初めて観た「コンサート7080」にシムスボンが出演していて、歌手というより学校の音楽の先生のような雰囲気で、ピアノの弾き語りを聞かせてくれました。シムスボンのことを何も知らず、雰囲気と声とトロットのような歌がマッチしていなくて、ミステリアスな感じを強く受けました。その時聴いた歌の題名は覚えていないのですが、詩的で映画のような一篇の物語をみるような歌でした。残念ながら題名を覚えていないので、調べることができません。
 その後なんどもシムスボンをTVで観ましたが”愛しか知らない”などドラマの中でも歌われるなど、どんどん人気が高くなり美しくなっています。今一番、韓国民に愛されている歌手なのではと思います。
 「コンサート7080」でお話するシムスボンはいつでも”愛”をテーマにしています。男女の”愛”に限らず、普遍的な”愛”のお話は、シムスボンの優しい人柄を感じさせてくれます。
 ”百万本のバラ”はロシアの歌謡曲として知られ、日本では加藤登紀子で有名です。曲はゆったりとしていいのですが”貧乏な絵描きが憧れのスターに恋をして広場を百万本のバラで埋め尽くす”といった内容の歌詞で、私はこの歌詞がやや俗っぽく好きになれませんでした。原曲はラトビアの歌で、母娘三代の悲しさを歌った歌のようです。
 シムスボンの百万本のバラは、シムスボンの作詞で”真実の愛”がテーマになっています。美しい歌詞です。メロディーと歌詞がとても合った、シムスボンの百万本のバラが大好きです。
 
 百万本のバラ
 
 遠い昔ある星で 私が生を受けたとき 
 愛を与えておいで 小さな声を聞いた
 愛してこそ咲く花 百万本咲かせと
 真実の愛でこそ 咲く愛のバラ
 *憎む憎む憎む心無く
 惜しまず惜しまず愛を与えるとき
 数百万本 百万本 百万本の花は咲き
 恋しく美しい星の国に行ける*
 真実の愛とは何か 苦しい涙を流した
 何人もが離れていった
 悲しすぎる世界だったから
 長い歳月が流れて
 命までをも」捧げてくれた
 光のように現れたそんな愛を抱きしめた
 *~*
 すべてが去るとしても 愛は続くはず
 あの星から訪れた 待ち望んだ人がいる
 あなたと一緒ならば さらに多くの花を咲かせ
 一つとなったふたりは 永遠の星へと戻る
 悩む心なくし 惜しまず惜しまず 愛を与えるとき
 数百万本 百万本 百万本の花は咲き
 恋しく美しい国へ行ける